特別収容プロトコル:
SCPA-JP-00406は、財団職員によって個人用メディア端末（以下、"端末"）からのアクセスを完全に遮断することが必要です。該当する端末が発見された場合、端末の所有者に対しては、当該端末を接続しているインターネットサービスプロバイダーへの通報および回収を行うよう指示する必要があります。また、回収の際には対象となる端末からデータ上で該当情報を抹消するための特殊な手続きが必要です。SCPA-JP-00406以外のメディアファイルについての追跡および除去は、SCPA-JP-00406を検知することが困難になる恐れがあるため、優先度は低いものとします。SCPA-JP-00406の取り扱いにあたっては、財団コンピュータ内および保管場所の施設を用意し、完全な物理的隔離を確保する必要があります。

説明:
SCPA-JP-00406は、インターネット上で発見される動画ファイルです。SCPA-JP-00406は一見すると何の異常もない、普通の風景が撮影された動画であるように見えますが、動画の中身は約9分間にわたって特有の音響・視覚的効果を伴い、描かれた風景とともに「終末」の到来を告げる不可解なメッセージを伝えます。SCPA-JP-00406が現れるまでの前兆や、動画の撮影者についての情報は不明です。SCPA-JP-00406の視聴した人々は、過剰な不安を抱き、各々独自の妄想や幻想を立て、危険を引き起こす可能性があります。SCPA-JP-00406による危険行為の報告は少なくありません。SCPA-JP-00406が非常に危険かつ精神的に害を及ぼす要素を含むため、一般公開およびメディアの配信を完全に遮断し、特定個人およびグループによる視聴や配信の禁止が必要です。

SCPA-JP-00406は、財団において最も注意を要するSCPAの1つであり、財団内部での管理にも高度な配慮が必要です。SCPA-JP-00406を視聴した職員には、激しいストレス症状や心的外傷を引き起こすと推定され、SCPA-JP-00406によって発生する職員の健康問題に対処するために、心理カウンセリングが提供されます。また、SCPA-JP-00406の分析にあたっては、財団職員による指定された専門的な研究室での分析が必要であり、非常に厳格なプロトコル遵守が要求されます。SCPA-JP-00406の影響を抑えるため、研究室は隔離され、通信設備の使用は禁止されています。SCPA-JP-00406を再生した複数のサンプル端末の解析により、端末内に不可解なファイルが生成されることが確認されました。財団コンピュータやセキュリティシステムが影響を受けることもあり、SCPA-JP-00406が所在するサーバーへの攻撃や当該ファイルのクリーンアップは極めて困難であることが判明しましました。SCPA-JP-00406の解析に関する研究は現在も継続しておりますが、SCPA-JP-00406に関する詳細な情報が明らかにされることは望まれておりません。SCPA-JP-00406を視聴した者の中には、自殺や暴力的行動、または厳密な行動規範を無視して職務執行にあたる職員が現れることがあるため、SCPA-JP-00406に対する応急措置は事前に練られている必要があります。SCPA-JP-00406は、化学、生物学、物理学、考古学、および様々な言語についての高度な知識や情報に精通しており、多方面から詳細な分析が必要です。SCPA-JP-00406の特定の「シーン」は、人間の感覚器官に奇妙な影響を与え、音痴、偏見、盲目、あるいは精神障害等の症状を引き起こすことがあります。SCPA-JP-00406によって生じた影響に対しては、適切に訓練された特殊チームが対応する必要があります。SCPA-JP-00406を収容するため、特殊なディスプレイと音響システムの使用が義務付けられています。これらのシステムはSCPA-JP-00406をコントロールするための特色ある設計となっており、物理的要素、言語的技術、および音響エフェクトの分析によって構築されています。SCPA-JP-00406関連の報告書を分析することにより、SCPA-JP-00406が奇妙な音響現象や映像現象を伴うため、信用を失った人々が暴力的行為に出ることもあります。

補遺:
SCPA-JP-00406は、財団職員の精神的健康への影響を考慮した上で、責任ある取り扱いが求められます。SCPA-JP-00406を触媒として、他の異常現象が増大する可能性があることから、このSCPAを含む異常現象の縁を遮断することも必要です。SCPA-JP-00406を制御するための特殊な信号が存在することが判明しているため、当該信号を録音・再生する装置の開発も進められています。SCPA-JP-00406に関連する属性を持つ研究者に対しては、SCPA-JP-00406に対する接触の制限が課せられます。SCPA-JP-00406を含む機密情報についての漏洩は、財団の安全に重大な損害を与えるため、機密保持の徹底が求められます。SCPA-JP-00406に関連する情報について、主導権の奪取や、その他の不適切な行為に至った場合、当該情報に関する研究者や関係者に対し、最大限の制裁措置が与えられることがあります。

注意事項:
SCPA-JP-00406に接触することは、極度の危険性を伴います。情報漏洩を防ぐため、SCPA-JP-00406の関連情報については最小限度の人員のみが作業時間内にのみ入手できるよう、SCPA-JP-00406に関する情報を取り扱う職員は厳格なセキュリティ手順を遵守し、不用意な取り扱いは行ってはなりません。SCPA-JP-00406は、職員が視聴することを想定しておらず、職務遂行上必要でない限りどの職員も視聴すべきでありません。SCPA-JP-00406に関する情報の漏洩が発生した場合、漏洩者に対してはSCPA財団の規定に従った処置が適用される可能性があります。また、誤った扱いによってSCPA-JP-00406情報が漏洩した場合、漏洩した情報の抹消が必要になるため、極力情報漏洩を避けてください。

記録番号:
SCPA-JP-00406

報告者:
SCPA-JP-00406の発見、収容、調査は、 ████博士、███████博士、███████博士、████博士の共同によって行われ、報告書は███████博士によって作成されました。

承認者:
この報告書は財団管理職会議にて査定を受け、承認されました。