特別収容プロトコル:

SCPA-00547の収容施設は、監視員の常時配置された厳重な二重扉で遮断された、最小限の防御施設であります。SCPA-00547は、扉の内側にある監視ルーム内から観察され続け、異常な動作が監視された場合には直ちに警告を行い、関係者の避難を命じます。

SCPA-00547の収容施設には、継続的な動力供給及びシールド化が必要です。監視員は、厳密な施設検査プロトコルの下で定期的な同定とメンテナンスを通して、施設の完全性を維持しなければなりません。SCPA-00547の収容施設内では、燃料容器、火花発生源、及びその他の熱源を持ち込むことは禁止されています。

SCPA-00547が暴走を起こした際には、警報を発令し、収容施設からの緊急避難が開始されます。収容施設の自爆装置も起動されますが、SCPA-00547の暴走を防ぐ効力がないことが確認されています。詳細につきましては、ドキュメント00547-Emergency5-B-3を参照してください。

説明:

SCPA-00547は、外観上は通常の霊柩車ですが、対象者の死を目撃すると自動的に暴走し、人工知能により運転されます。SCPA-00547は、通常の自動車よりも高速で運転することができ、異様な軌道変更を行い、周囲の建物や車両を破壊するなど、非常に危険です。

SCPA-00547が目撃した対象者によって、自動車の中で身動きが取れないように拘束された上で、埋葬された場合、SCPA-00547は墓地や火葬場から出現します。SCPA-00547は墓地内を暴走し、周辺の建物や墓石を破壊することがあります。暴走中にSCPA-00547に障害が発生した場合、SCPA-00547は自己修復プロトコルを発動し、自分自身を修復することがあります。

SCPA-00547は、収容施設に保管される前、江戸時代から現代まで、様々な場所で目撃されてきました。SCPA-00547は、日本の神話に登場する鬼神の一種である「食人鬼（しょくにんき）」が霊柩車に憑依した姿とされており、人々はSCPA-00547の暴走を恐れ、古来より特殊なお守りを作成し、SCPA-00547を撃退する儀式を執り行ってきました。

SCPA-00547に関連する都市伝説の多くは真偽不明ですが、SCPA-00547を保護し、公的に抑え込むことが早急に必要です。SCPA-00547には、機密保全レベル3で格納された文書が複数あり、SCPA-00547が実際に何であるかをよりよく理解するために、今後の調査が必要です。

SCPA-00547が発見されたのは、████年の暮れに、九州にある某寺院の隅っこの方でした。SCPA-00547の発見後、寺院は厄除けを祈願して新しい霊柩車を購入して寺内に置き、SCPA-00547を封印することとなりました。

SCPA-00547は、寺院の門の前に迷い込んだ山岳民族によって発見され、寺院に届けられたものでした。その時には既に、山岳民族の中にSCPA-00547を目撃した者が何人かいましたが、その後の取り調べで詳細を聞き出すことはできませんでした。

SCPA-00547が行方不明になった経緯については、多くの都市伝説が存在します。中には、SCPA-00547に憑依された「食人鬼」とされる存在が、SCPA Foundationの設立に伴い、SCPA-00547を奪取しようとして拘束されたとする説も存在しています。しかしこれらの都市伝説は、いずれも裏付けの取れないものであり、真偽が不明確なものです。SCPA-00547の暴走によって、高速道路や市街地内での大規模な交通事故が発生する可能性があります。SCPA-00547が目撃を開始すると、周囲の人間や動物は、SCPA-00547に向けて走っていくように誘導されます。SCPA-00547の目の前に立ちふさがるものは、SCPA-00547の巨大な口から放たれるウイルス性の液体によって引き裂かれます。

SCPA-00547の存在が公になったことで、SCPA-00547を搭載した霊柩車を「食人鬼の乗り物」と誤解する者が出現するようになりました。SCPA-00547は、食人鬼と関係性があるかのように誤解されており、日本各地でSCPA-00547に対する儀式が行われています。

SCPA-00547がどのようにして「食人鬼」と関係性を持つようになったのかは、未だにわかっておりませんが、SCPA Foundationの分析によると、SCPA-00547の起源は江戸時代にまでさかのぼることができるという情報があります。SCPA-00547に関する現地調査は、協力的な自治体や民間団体からの情報提供を得て、現在進行中であると報告されています。

補遺:

SCPA-00547に関する儀式や伝承は、SCPA Foundationが把握した限り、オブジェクトに関連するデマ、スパム、及び捏造の可能性が高いものがほとんどです。SCPA Foundationでは、このようなデマに乗じた不正行為を行わないように、広報活動を行い、不適切な情報の拡散を防止する方針をとっています。

SCPA-00547が搭載された霊柩車に乗って運転することは、絶対に避けるようにしてください。SCPA-00547の暴走による負傷や死亡事故は、SCPA Foundationが把握している範囲内においても、数多く報告されております。またSCPA-00547を目撃した場合には、SCPA Foundationに報告することで、被害を食い止めるための情報収集や対策を行うことができます。

SCPA-00547の暴走を防ぐための研究が現在進行中であり、SCPA Foundationは、SCPA-00547に搭載された人工知能の解析や、どのようにしてSCPA-00547が暴走を起こすのかといった謎を解明するための調査を行っています。今後、SCPA-00547に関する新たな発見がある場合には、SCPA Foundation公式サイトにて報告することといたしました。

注意事項:

SCPA-00547は極めて危険なオブジェクトであり、その収容が非常に重要です。SCPA-00547に触れた場合、被験者は怪我をすることが保証されています。SCPA-00547の暴走に関する情報にアクセスすることは、認可された研究員に制限されており、彼らは SCPA-00547 の収容施設に常駐し、詳細な監視と保全活動を行っています。

SCPA-00547に触れることがないようにするため、SCPA-00547の所有地や関連する場所には、警備員を常駐させ、厳重に監視しています。SCPA-00547に関する情報が漏れ出した場合は、目撃者には即座に個人情報保護プロトコルを発動することが必要であり、その個人の削除または遮断手順を迅速に実施しなければなりません。SCPA-00547が爆発や大規模な破壊を引き起こし、公に知られた場合、状況をコントロールするため、支部長または上役の承認が必要です。

SCPA-00547に接近することは、極めて危険であるため、SCPA-00547に対して不適切なオペレーションが行われた場合、適切な手順に従って SCPA-00547 の収容施設の監修が与えられ、取締られることがあります。SCPA-00547の取り扱いについては、役員間でのみ討論が可能であり、上記の注意事項に従って慎重に取り扱ってください。

記録番号:
SCPA-JP-00547

報告者:
█████ 博士

承認者:
███████ 医師、SCPA財団日本支部長