特別収容プロトコル:

SCPA-00378はSCPAファシリティ内において、常に二重扉で厳重に封じられたステンレス製容器に保管されます。SCPA-00378内に保管されているエビ餃子が不死身であることを考慮し、容器は放射性物質による消毒が必要です。SCPA-00378を管理する者は適切な生物防護装備を着用し、定期的に容器をチェックして異常な症状が見られた場合は、速やかにレベル4施設長に報告することが求められます。SCPA-00378の保管場所には監視カメラを設置し、24時間体制で監視を行う必要があります。SCPA-00378を外部に持ち出すことは、SCPAファシリティの最高警報レベルをもってしても禁止されています。またSCPA-00378は、常に一人以上の武装兵員を伴って慎重に運搬する必要があります。

説明:

SCPA-00378は、見た目は普通のエビ餃子ですが、その生命力が異常に高い餃子です。SCPA-00378を食べると、人体の細胞が消費しきれないエネルギーを大量に摂取してしまい、自己増殖することで新たな細胞を形成し続ける。これによって、SCPA-00378を摂取した人物は肉体的な苦痛や老化などの諸問題を持つことなく、永遠の命を得ることができると考えられています。

SCPA-00378は、その極めて危険な特性から、SCPAファシリティの最高警報レベルで収容されています。SCPA-00378を摂取することは一切禁止されており、SCPAファシリティ内の全ての従業員が、SCPA-00378についての厳格な知識を持っていることが求められています。SCPA-00378は、人体に対する直接的な被害をもたらす可能性があるため、厳密な規制下に置かれ、誤飲や暴走を未然に防ぐため、特別な注意が必要です。

SCPA-00378は、現在SCPA Foundationでの研究対象となっており、SCPA-00378の生命力が異常に高いことを示す資料や、SCPA-00378が食品の枠組みから外れるべきであることを論証する資料が蓄積されています。SCPA-00378に関する研究は、SCPAファシリティでの研究に限定されているため、研究結果は公表されておらず、SCPA-00378を解明するための研究は今後も続けられると思われます。

SCPA-00378は、偶然の産物と言える。SCPAファシリティにある自販機から誤って取り出したエビ餃子の中に、異常な力を持つエビ餃子が混じっていたため、SCPA-00378が誕生したと考えられています。

SCPA-00378は、商品としてはたった1つのエビ餃子だけで構成されていますが、SCPA-00378の特異性は、この1つのエビ餃子が持つ力の非常に高いことに起因しています。SCPA-00378を取り出した人物は、誤摂取という理由から責任を問われることがありますが、SCPA Foundationは、SCPA-00378が不正な目的で使用されたり、SCPA-00378の特異性が世界に知れわたった場合などの緊急対応策についても常に検討しております。

SCPA-00378に関しては、現在も研究が続けられていますが、SCPA-00378が持つ複雑な力学的特性については、解明されていません。また、SCPA-00378を食べることで得られる永久的な生命力は実証されているわけではありません。SCPA-00378が持つ力などについての研究は、SCPA-00378を解明するうえで非常に重要であると考えられ、SCPA Foundationでは、この研究を引き続き進める予定です。SCPA-00378には、ある種の応用が考えられています。SCPA-00378が持つ力を利用して、命を絶たれた生命体の再生・復活が可能になるかもしれないのです。このようにSCPA-00378の潜在的な用途については、SCPA Foundation内でも注目されている限りです。

一方で、SCPA-00378が持つ力が衰える場合についても、SCPA Foundation内で検討が行われています。SCPA-00378は、封印方法が正式に確立されていることから、万が一SCPA-00378の力が失われても、SCPAファシリティ内外で被害者が出ることはなく、SCPA Foundationの安全性は強固であると考えられます。

しかし、SCPA-00378の特異性が外部に漏れることや、SCPA-00378が無闇に使用されることがあった場合、その結果得られるものはSCPA Foundation内外に大きな影響を及ぼすであろうことから、SCPA-00378の使用法は、厳重に管理されることが求められます。SCPA Foundationでは、SCPA-00378を用いた実証実験も含め、有効的な利用法を模索するため、さまざまな試みを行っています。

補遺:

SCPA-00378について、「生命力のとどろく無限のエビ餃子」という本が出版されています。この本は、SCPA-00378に関する研究実績や、SCPA-00378を通じて得られた命の意義と人々の関係性について、独自の視点で掘り下げたものです。

しかしながら、SCPA Foundationでは、SCPA-00378がもつ特異性について未だに多くの謎が残されていることから、「生命力のとどろく無限のエビ餃子」には不正確な情報も含まれている場合があります。SCPA Foundationは、SCPA-00378に関連する情報は、厳密に管理されるべきであるとの考えから、この本の流通を制限しております。

なお、SCPA-00378に関する新たな情報が入手できた場合は、補足報告書を作成し、各関係者に配布することが求められます。

注意事項:

1. SCPA-00378は、摂取することを禁じられています。SCPA-00378を摂取した場合、最悪の場合死亡する可能性があるので、SCPA-00378に関連する研究や実験を行わないでください。
2. SCPA-00378に関する研究は全てSCPAファシリティ内での限定的なものとして行われ、SCPAファシリティから外に漏洩することは許可されません。
3. SCPA-00378の管理、保管、運搬に関するプロトコルを厳密に守るようにしてください。SCPA-00378が盗まれたり、紛失した場合はSCPAファシリティ全域に対する警報が発令され、適切な対応が行われます。
4. SCPA-00378に関するレポートや文書の閲覧や、SCPA-00378についての議論は、必要最小限に抑えるようにしてください。SCPA-00378についての情報を外部関係者も含めた第三者に明かすことは、SCPA Foundationに対する極めて重大な違反行為になります。
5. SCPA-00378の存在に関して、SCPA FoundationやSCPAファシリティ内でのみ公表されます。SCPA-00378が一般の人々に知られることを防ぐため、SCPA-00378に関する情報を常に機密扱いにしてください。

記録番号:
SCPA-JP-00378

報告者:
SCPA Foundation 調査員 ○○○

承認者:
SCPA Foundation 収容管理責任者 ██