特別収容プロトコル:
SCPA-JP-00353を収容するには、全ての生物学的、ケミカル、物理的あるいは魔法的手段を使うことが許可されている。SCPA-JP-00353と接触する場合、防御的なコンテナスーツと顔面装備が必要である。SCPA-JP-00353を移動する時には、必要な人員の数と彼らが厳密な収容手順を実施することが必要である。
SCPA-JP-00353の収容室は、通常の生物学的危険物の収容室に準じて、強靭で密着するフィット状態のドアを装備した接続コンテナで囲まれており、24時間セキュリティカメラで監視されている。SCPA-JP-00353の収容室の出入り口には、いつでも専門スタッフが適切な対処と安全確保のため待機していなければならない。SCPA-JP-00353の群れが増殖してしまい情報漏洩等のリスクが高まった場合、緊急収容プロトコルを発動することが許可されている。

説明:
SCPA-JP-00353とは、外見上は通常の陸生カメと似ているが、異常すぎる大きさを持つカメである。SCPA-JP-00353は不明な起源を持ち、平常時には動静がなく、重力場に反して垂直に立っているだけである。しかし、SCPA-JP-00353には周囲の生命活動による影響を受け、不協和音が聞こえたり周囲の光に反応したりする。この反応は不連続的であり、不安定性がある。SCPA-JP-00353は、接触を受ける前、目撃されたとき、そして大災害が発生したときにのみ危険を示し、SCPA-JP-00353に関わる生態系や対象物に直接的な危害を与える。SCPA-JP-00353が発生する危険性については、平常時には被験者の効果検査に利用された。

SCPA-JP-00353が暴走した場合、身の回りの物を吸い込んで、自身の体内で消化してしまうことが判明した。SCPA-JP-00353の大群は、周りの状況に関係なく広がりを見せており、特に水中で暴走すると生態系に深刻な危害を与えることがあると考えられている。SCPA-JP-00353の基礎化学構造は、表面が消化器から生成された合成物で覆われた、有機物質でできている。SCPA-JP-00353が暴走する状態の対処については、迅速な出動による収容が必要であり、最善の方法は人員数が多いことである。SCPA-JP-00353の収容が不可能になった場合、事前に決められた緊急プロトコルに基づいて、致命的機器等による消滅措置を実施することが求められる。

SCPA-JP-00353は、長期間収容されたことで、変異や突然変異の可能性がある。SCPA-JP-00353が発生する前、暴走するカメたちは暴力的ではなく、環境に適応して周りを取り巻くものを消費して生息していた。しかし、SCPA-JP-00353が大量発生した場合、解毒種や生態系内の復元力が不足していると、周囲の生物や生物群集に壊滅的な被害を与えてしまうおそれがある。

SCPA-JP-00353の収容に成功した後、SCPA-JP-00353から得られた情報を元に生態系内の復元力を評価し、世界規模での病害制御や環境保全につながる研究の一環として利用されている。SCPA-JP-00353に関する詳細な鑑定に成功した場合、潜在的な生態系侵害リスクが判明し、L3としてドキュメント化することを推奨されている。これにより、SCPAプロトコルに準じた収容措置を容易に実施し、多大な被害を防止することが期待される。SCPA-JP-00353の生態系侵害リスクの評価作業を進めるとともに、SCPA-JP-00353の研究成果を活用して、内陸部を中心に水産物増産、農産増産、森林保全など従来の生態系開発に新しい解決策をもたらす新しい適用技術の構築に活用することが期待される。SCPA-JP-00353の暴走により、環境破壊が生じ、生態系の生物多様性が低下するおそれがある。特に SCPA-JP-00353による大量発生に伴い、捕食者と被食者との個体密度のバランスが崩れ、その他の生物種の密度も変化することが報告されている。これにより、生存競争の中で勝ち残るために他の生物種と競合する状況が生じ、生態系の生態学的安定性が脆弱になってしまう恐れがある。

SCPA-JP-00353の暴走は、さまざまな側面から研究され、新しい生態系支配の仕組みを破壊することが明らかになった。世界保健機関と共同で進める 生態系保全事業の一環として、SCPA-JP-00353によって引き起こされる生態的影響が判明した地域には、SCPA-JP-00353を収容・管理するための施設が設置された。収容、管理などを続けることで、SCPA-JP-00353が生態系に与える危害を最優先で防ぎ、生態系の生態学的安定性を回復させることが期待されている。

SCPA-JP-00353による環境破壊を受け、注意深い研究が行われている。SCPA-JP-00353に対する環境リスクの改善策として、SCPA-JP-00353の周辺環境と相互作用する生物種の生物学的特性を研究し、その回復力を高めるように調整したり、SCPA-JP-00353を除去する方法を検討している。SCPA-JP-00353の生態系侵害を防ぐため、SCPA-JP-00353の研究成果を活用したリスクマネジメントを適用し、人工的な環境修復技術やシステムを探求する必要がある。これにより、SCPA-JP-00353の影響中心地域における精密な地域生態学的分析と、生態系に適応した対策を取ることが可能となる。

補遺:
現在までに、SCPA-JP-00353が起こす生態系の生態学的変化が詳しく研究されており、SCPA-JP-00353の早期発見・対策が重要であることが明らかになっている。SCPA-JP-00353の生態系侵害は緩慢ではないため、SCPA-JP-00353の早期検知と除去が必要とされる。具体的には、SCPA-JP-00353の頻出場所や発生源の調査が行われる一方、SCPA-JP-00353の生態系における地位とその位置決めに重点が置かれ、生態系恒常性が損なわれる恐れの少ない場所に個体を導く方法の開発が進められている。
さらに、SCPA-JP-00353の影響を受ける地域に対しては、SCPA-JP-00353による環境破壊を回復するために緊急的かつ長期的な研究が必要である。SCPA-JP-00353による環境破壊は、対策を打たない場合、生物種多様性と地球環境の保全に重大な影響を及ぼすことが予測されている。したがって、SCPA-JP-00353の影響下にある生態系に対して、SCPA-JP-00353の移動、除去、環境修復、保全活動の総合的な研究を行うことが必要であり、それによってSCPA-JP-00353による生態系侵害を抑制することができる。 SCPA-JP-00353に対する継続的な研究・対処が求められるため、SCPA-JP-00353に関する情報を共有し、放置されないよう、国際的な協力体制の構築が推奨される。

注意事項:
SCPA-JP-00353による攻撃や影響を受けた痕跡の大半は正確に観察され、対処されていないと極めて危険である。SCPA-JP-00353に露呈された箇所において、可能であれば、生物や環境に潜行するために光学レンズを装備したスタッフの使用を推奨する。SCPA-JP-00353が活動を開始したら、SCPA-JP-00353に対処するために訓練されたスタッフが即座に対応することが必要である。SCPA-JP-00353が収容室から脱走した場合に備え、 SCPA-JP-00353の外見・特徴等に詳しく触れた文書を各現場に配布し、情報普及に努めること。SCPA-JP-00353が広まる可能性は低いが、繁殖のための特定の環境要件があるため、特定の地域に限定して出現する可能性があることを考慮しておかなければならない。

記録番号:
SCPA-JP-00353

報告者:
████████博士

承認者:
████████財団長