特別収容プロトコル:
SCPA-A-JP-00952は、収容施設内のA棟にある専用の保管倉庫に保管されます。倉庫の入口は二重扉とし、入口は常に施錠され、警備員が24時間体制で警備を行います。保管倉庫内にSCPA-A-JP-00952を展示する際には、必ず二名以上の認定された研究員の立ち会いのもとで行い、展示物に直接触れることは禁止されています。SCPA-A-JP-00952に対する実験や取り扱いは、Site-81の指揮官の承認を必要とします。

説明:
SCPA-A-JP-00952は、一見すると普通の折り畳み式の傘のように見えますが、特異な性質を有する異常アイテムです。この傘の特徴は、持ち主がその傘を開いて使用すると、必ず「ではない」という否定文が現れることです。例えば「晴れています」と開いた瞬間に「晴れていません」と表示されるといった具合です。この特性は、持ち主が意図的に嘘をつこうとせず、自分が真実だと信じている場合でも発生します。

SCPA-A-JP-00952によって生成される否定文は、持ち主の周囲にいる人々にも影響を及ぼし、彼らも同様の否定文を認識します。この影響は持続時間が長く、「ではない」という文が現れ続けることで精神的な混乱を引き起こす可能性があります。さらに、SCPA-A-JP-00952から発せられる否定の念は、近くにいる者たちの判断力や認識力にも影響を与え、誤解や混乱を招くことがあります。

SCPA-A-JP-00952の効果は、現在のところ持ち主から離れると即座に解除されることが確認されています。このため、適切な管理と取り扱いにより、SCPA-A-JP-00952の影響を最小限に抑えることが可能です。

追加情報:
SCPA-A-JP-00952は、発見された際には一般家庭で使用される普通の傘としての外観をしており、その異常性は使用する際に初めて明らかになりました。初めてSCPA-A-JP-00952の異常性が発覚したのは、所有者が雨天の日に屋外で使用した際、突如として現れる否定文に驚いたことからでした。

研究チームによる実験の結果、SCPA-A-JP-00952の効果は持ち主の言語や文化に関わらず、常に否定文が現れるということが確認されました。さらに、SCPA-A-JP-00952を所持しているだけでなく、一定の距離内に存在するだけでも影響を受けることが明らかになりました。この現象は、SCPA-A-JP-00952が発する否定の念が周囲に広がることで引き起こされるものと考えられています。

研究チームは現在、SCPA-A-JP-00952が持つ異常性の根源やその影響範囲についてさらなる調査を進めており、持ち主や周囲の人々に与える潜在的な影響についても引き続き研究を行っています。SCPA-A-JP-00952が持つ異常性の理解を深めることで、より適切な収容と管理が実現されることが期待されています。追加情報:
SCPA-A-JP-00952の研究過程において、特定の心理状態や感情とSCPA-A-JP-00952の異常性との関連性について注目すべき事象が観察されました。特に、持ち主が強い恐怖や不安を感じている時にSCPA-A-JP-00952を使用すると、否定文がより頻繁に現れる傾向があることが確認されています。

さらに、SCPA-A-JP-00952を所有している者が極度の緊張状態にあると、否定文が物理的に現れる場所や形状に影響を与えるという報告が寄せられています。例えば、壁や地面に否定文が浮かび上がる、周囲の物体が一瞬にして反対の状態に変化するといった現象が観測されたという報告があります。

これらの現象から、SCPA-A-JP-00952は持ち主の心理状態に反応し、その影響を周囲に及ぼすと推測されています。そのため、SCPA-A-JP-00952の取り扱いにおいては、特に持ち主の精神状態に留意し、安定した状態を維持することが重要であると考えられています。今後の研究により、SCPA-A-JP-00952の異常性と人間の心理状態との関係についてさらに詳細な理解が深まることが期待されています。

補遺:
SCPA-A-JP-00952は、所持者の感情や心理状態と密接なつながりがあることが判明しました。特に、抑うつ症状を抱える人物がSCPA-A-JP-00952を使用すると、否定文がより強烈な形で現れ、周囲に対する否定的なエネルギーが増幅される傾向があります。このことから、SCPA-A-JP-00952は精神的な不調を抱える者にとって特に危険なアイテムであるとされます。

さらに、SCPA-A-JP-00952が引き起こす否定文には、持ち主の内面に潜む隠された矛盾や恐れが映し出される可能性があることが報告されています。この現象は、SCPA-A-JP-00952を通じて持ち主の心の奥深くにある葛藤や抑圧された感情が表面化することで、持ち主自身に深層心理的な影響を与える可能性があることを示唆しています。

これらの発見を受けて、SCPA-A-JP-00952の取り扱いにおいては、所有者の精神状態や感情についての詳細なモニタリングが必要となりました。適切なサポートやカウンセリングを受けることで、所有者がSCPA-A-JP-00952による負の影響を最小限に留めるための取り組みが不可欠であるとされています。今後の研究とケアの改善により、SCPA-A-JP-00952による悪影響を軽減し、持ち主の安全を確保するための対策が検討される予定です。

注意事項:
SCPA-A-JP-00952を取り扱う際には、常に否定文の影響を考慮して行動するようにしてください。傘を開く際に表示される「ではない」という文が、周囲の状況や意思決定に影響を与える可能性があります。そのため、SCPA-A-JP-00952周辺でのコミュニケーションや行動には注意が必要です。また、傘の効果は持ち主から離れると解除されることが確認されているため、取り扱い後は慎重に収納してください。

記録番号:
SCPA-A-JP-00952

報告者:
あ

承認者:
Site-81 司令部長 菊池慎吾