特別収容プロトコル:

SCPA-AFJP-00506は、ガラス製の容器内に安置されます。

SCPA-AFJP-00506の保管施設は、最低限の人員を必要とする施設内に建設されます。施設は、360度監視できるようになりつつ、遠隔地から遠ざけることが求められます。

SCPA-AFJP-00506が保管施設を侵犯することを防ぐため、周囲の防護システムが必要です。設置されている監視システムの映像は、24時間体制で録画されます。

SCPA-AFJP-00506が安置される装置足場や保護地域に近づく際には、防護服及び呼吸装置の着用が必須となります。SCPA-AFJP-00506へのアクセスは、特別な許可を取得したエージェントに限られます。

説明:

SCPA-AFJP-00506は、輸送収容中に異常な現象が発生した物質です。

SCPA-AFJP-00506は、物理的な変化によって、形成されたが、その性質には顕著な変異が生じています。SCPA-AFJP-00506内部の最小単位構造（分子）が、それぞれの元素の信号を受け取ると、独自の合成プロセスを送信し、元素間で相互作用を起こします。この変異により、SCPA-AFJP-00506は、元素の不均一な組み合わせから生成され、通常の化学反応とは大きく異なる性質を持っています。

SCPA-AFJP-00506は、増殖する可能性があり、増殖した場合の対処が決定されていません。SCPA-AFJP-00506に接触した人物は、人格変化及び奇妙な現象に襲われます。現象の中には、身体機能の失調、断面からの新陳代謝の加速、改変された視覚の知覚などが報告されています。SCPA-AFJP-00506は、誤って解放されないように、最高度の安全性を維持する必要があると判断され、収容されました。

SCPA-AFJP-00506が異常に増殖する場合、SCPA財団及び国際機関間での合同プロジェクトのもと、解決法を探ることが求められます。SCPA-AFJP-00506に対処する報告書や、SCPA-AFJP-00506と接触した人物についての調査資料を作成し、すべてをSCPA財団の地理上分散型データ保管施設に保存するよう指導されます。

SCPA-AFJP-00506は、元素の完全不均一な組み合わせから構成されていることが示されています。その生成プロセスは、化学反応の原理とは異なるため、SCPA-JP-00506の物理的性質が通常の化学物質とは大きく異なっています。SCPA-AFJP-00506は、変異に非常に敏感であり、物理的な影響、例えば光やエネルギーの増加、加熱、あるいは圧力、空気等の変化によっても変異を引き起こします。

SCPA-AFJP-00506は、接触した人物の身体に直接に影響を与えるだけでなく、また、空気中に拡散することにより周囲の人々にも被害を及ぼします。SCPA-AFJP-00506は人格変化をもたらし、被曝後から時間が経過するにつれて、劇的かつ不可逆的な変異を引き起こす可能性があります。

SCPA財団は、SCPA-AFJP-00506を管理し、その増殖と被曝を防止するため、最高度の要員と施設を確保しています。SCPA-AFJP-00506管理施設は、最先端のセキュリティプログラムを備え、24時間体制で監視されています。SCPA-AFJP-00506に接触する員数は、最低限に抑えられ、SCPA財団の完全なる許可を受けた場合に限ります。

SCPA-AFJP-00506の追加特徴として、SCPA-AFJP-00506を使用した研究が、SCPA財団による研究の最前線にのぼり、さらなる科学的発展に貢献する可能性があることが報告されています。SCPA-AFJP-00506による研究は、SCPA財団にとって非常に重要な情報を提供するため、SCPA財団はSCPA-AFJP-00506と接触した研究者と協力しているようです。ただし、SCPA財団はSCPA-AFJP-00506への研究と実験を行う場合には、極めて慎重なアプローチをとることが求められています。SCPA-AFJP-00506の物理的・化学的性質の不均一性は、SCPA-AFJP-00506に特有な不安定性につながります。SCPA-AFJP-00506の物質的な構造は、元素の組み合わせの不均一性により、非安定状態にあるため、SCPA-AFJP-00506がエネルギー源として作用し、周囲の物質と互いに反応した場合、現象の大きさは予測不能になります。

SCPA-AFJP-00506に特有の異常的な現象として、それがあらゆる物質と反応する性質があります。SCPA-AFJP-00506がある環境の中に異常反応を起こした場合、SCPA-AFJP-00506は、転移現象となってしまい、それまで異常を示した物質が消滅し、その代わりにSCPA-AFJP-00506が同じ環境内に形成されることが報告されています。

SCPA-AFJP-00506に対する研究の初期段階では、SCPA財団はSCPA-AFJP-00506が存在する地点についての完全な秘密保持が求められたため、SCPA-AFJP-00506を発見した者らは組織に属する者ではなく、外部研究者であったと報告されています。

SCPA-AFJP-00506の安全な保管が保障された後、SCPA財団はSCPA-AFJP-00506が最新の化学、物質科学、地球科学技術による研究対象となっている報告書を示し、SCPA-AFJP-00506に関する研究が引き続き発展するよう指示しました。

補遺:

SCPA-AFJP-00506の発見者は数名おり、SCPA財団は海外の機関や個人がSCPA-AFJP-00506を調査することを許可しない方針を取っています。

SCPA-AFJP-00506の化学特性に関する研究は現在も進行中であり、SCPA財団の科学者たちは、SCPA-AFJP-00506の性質、特に変異と反応の模式化を試みています。SCPA財団はSCPA-AFJP-00506に関する研究プログラムを、安全保障上の観点から厳格に管理しています。

SCPA財団はSCPA-AFJP-00506の安全な保管をさらに強化するため、最先端のセキュリティ技術と高度な運用を備えた収容施設の建設を計画し、SCPA財団によって運営される高度保護中央研究施設に設置されます。SCPA財団はSCPA-AFJP-00506に関する研究に従事する科学者と社会からの興味を避け、密室にて行われます。SCPA財団の科学者たちは、SCPA-AFJP-00506を調査する一方で、SCPA-AFJP-00506が惹起する異常現象の可能性を常に警戒しています。

SCPA-AFJP-00506については、SCPA財団がSCPA-AFJP-00506という物質にアクセスすることは非常に危険なことであるという警告を出しています。万一SCPA-AFJP-00506に関する情報が流出した場合、SCPA財団は速やかに情報を永久に封じ込めることを求め、SCPA-AFJP-00506の影響を避けるために、あらゆる措置を講じています。

注意事項:

SCPA-AFJP-00506は、極めて危険な物質です。SCPA-AFJP-00506に対する接近または検査は、専門のチームが必要です。SCPA財団に勤務しない緊急対応者、調査者、報道関係者などの者がSCPA-AFJP-00506に接近すること、許可なくSCPA-AFJP-00506を使用することは禁止されています。

SCPA-AFJP-00506に接触した場合は、SCPA財団が指定する場所に移動するよう指示がされます。SCPA-AFJP-00506の接触に応じ、被影響者に対する防護措置が講じられます。SCPA-AFJP-00506に感染した人物は、広範な検査と再教育が必要となります。このような防護措置は、SCPA財団が所有する知的財産権、特許、および関連する秘密情報に基づいたもので、SCPA-AFJP-00506の保管と処理についての方法に厳密に従う必要があります。何らかの理由でSCPA-AFJP-00506が被害を与えた場合、SCPA財団は法的手段を取ることがあります。

記録番号:
SCPA-JP-00506

報告者:
SCPA財団日本支部、研究第XX課、Y博士

承認者:
SCPA財団日本支部、院長、Z博士