特別収容プロトコル:
SCPA-01362は、24時間体制で監視される特殊収容セル内に保管されなければなりません。収容セルの内部には、最低でも3名の武装した警備員が配置され、スタンバイ待機する必要があります。SCPA-01362に近づく際には、特殊訓練を受けた警備員による随伴が必須であり、SCPA-01362の異常な行動が検出された場合は即座に適切な措置を取るよう命じられます。SCPA-01362の外部からのアクセスは厳重に制限され、収容セルへの入室には2段階の認証が必要です。収容セルの内部は常に清潔かつ整然とした状態を保つようにし、SCPA-01362の安全性を確保するために定期的に点検と保守が行われます。

説明:
SCPA-01362は通常のサーカステントに似た外観を持つ異常な現象です。SCPA-01362が設置された場所では、常にサーカス関連の音楽や芸人の声が微かに聞こえると報告されています。SCPA-01362内部に入ると、そこには特定の人物が遭遇するエンターテイメントショーが展開され、参加者は自らの意志に関係なくショーに引き込まれます。ショーの内容は常に個々の参加者に合わせてカスタマイズされ、幼少期の思い出や深層心理に関連した要素が含まれることが多いと報告されています。SCPA-01362内での時間の経過は外界と比較して非常に速く、数時間の間に数日分のショーが展開されることもあります。SCPA-01362からの脱出は困難であり、多くの参加者がショーの魅力に惹かれてしまい、外部の世界を忘れる傾向があります。SCPA-01362は一見楽しいエンターテイメントとして認識されがちですが、その内部では不可解な力が働いており、参加者に異常な影響を与える可能性があるため、慎重な接触が必要です。

SCPA-01362の影響を受けた参加者は、ショーの終了後にしばしば「サーカス症候群」と称される状態に陥ります。この症候群には幻覚や妄想、幼児化や記憶の混同といった症状が見られ、一部の被験者はサーカス団員であるという信念を抱くこともあります。サーカス症候群の症状は個人差がありますが、一般にはショーに深く関わった参加者ほど深刻な症状を示す傾向があります。SCPA-01362への接触を終えた被験者には、心理療法や記憶操作を用いて症状の緩和が試みられていますが、完全な治療法はまだ確立されていません。さらに、SCPA-01362によって引き寄せられた人々は、しばしば収容を拒否し、再びSCPA-01362の内部に入ろうとする危険性があるため、これらの個体の確保と保護が重要な課題となっています。SCPA-01362は、エンターテイメントと異常性が融合した異例のSCPAであり、その特異な性質によって多くの人々が影響を受ける可能性があることから、研究と収容に対する慎重なアプローチが求められます。SCPA-01362の起源に関する情報は謎に包まれており、現在までにその正確な発生源は明らかにされていません。初期の報告には、SCPA-01362が現れる前触れとなる異常気象現象や不可解なサーカスポスターの発見が記されていますが、これらの要素の間には一貫したパターンが見られません。SCPA-01362の存在が特定された最初の事件は、███地区の郊外で発生し、その後も全世界各地で複数の出現事件が報告されています。さらに、SCPA-01362の周辺には不可思議な現象や異世界的な光景が目撃されることもあり、その領域への調査は一層の困難を伴います。SCPA-01362の異常性が一体どのようにして引き起こされるのか、その根源に迫るべく研究が継続されていますが、未だにその真相はつかめていません。SCPA-01362は、SCPA Foundationが直面する数々の謎の一つとして、慎重かつ綿密な調査が求められています。

補遺:
SCPA-01362の収容において、様々な経験を持つエージェントからの記録に基づくアドバイスが挙げられています。SCPA-01362に接触する際には、特に心理的耐性に優れたエージェントの選択が重要であり、サーカス症候群への感受性を考慮する必要があります。また、SCPA-01362のショーからの脱出を試みるエージェントが増加している傾向が報告されており、脱出行動に対する備えが不可欠とされています。さらに、SCPA-01362の内部構造や運用原理に関する洞察を得るため、サーカス関連のコンテンツや文献の調査が積極的に進められています。SCPA-01362の特異性に対処するため、収容プロトコルの改訂やエージェントの教育プログラムの充実が検討されています。この補遺は、SCPA-01362の収容と研究に関わる様々な課題への対処を促すべく、定期的に更新されています。

注意事項:
SCPA-01362に接触する際は、特に心理的な強度を持つ者や幼少期にトラウマを抱えている者は避けるようにしてください。SCPA-01362が展開するショーに引き込まれると、自己の記憶や感情に干渉される可能性があります。また、SCPA-01362内の時間経過が速いため、外部からの観測や支援が遅れることが考えられます。SCPA-01362に関する実験や研究は慎重に行われるべきであり、常に複数の要員が同行し、必要に応じて遠隔操作を行うことが推奨されます。SCPA-01362内の現象に関する観察や報告は、すみやかに上級研究員に通報するようにしてください。

記録番号:
SCPA-01362

報告者:
Dr. Yamamoto 太郎

承認者:
Site Director ██████