特別収容プロトコル:

SCPA Foundation日本支局下部のB6棟の6FをSCPA-AJ-00349の収容拠点(Bunker-SO-004-JP)として使用する。この部屋に入るためには、生体認証システムを通過する必要がある。SCPA-AJ-00349を搬送する際には、必ず2名以上のLevel 3以上の要員による護衛を行うこと。

SCPA-AJ-00349の収容拠点は、SCPA-AJ-00349の能力再発を完全に封じ込めるため、二重の強度壁で構成された巨大な暗室である。SCPA-AJ-00349の拠点内には常時、耐放射線性の封筒が用意され、SCPA-AJ-00349が使用する場合にすぐに反応できるようにすることが必要である。封筒は、SCPA-AJ-00349の発動を受けて即座に使用されなければならない。

SCPA-AJ-00349の収容拠点外には、SCPA-AJ-00349の行動を監視し、必要な場合には適切な措置を取るため、強力な警備隊が待機する必要がある。

SCPA-AJ-00349へのエージェントとの接触は、SCPA Foundationの倫理的枠組み及びSCPA-AJ-00349に対する訓示に則り、事前に承認された場合にのみ許可される。上記に加え、特段の許可なくSCPA-AJ-00349を実験台にした実験、SCPA-AJ-00349に以下に示される非人道的方法で消費を強制することは一切認められていない。

SCPA-AJ-00349の状態に変化がない場合、月一回の定期的なメンテナンス以外、SCPA-AJ-00349の収容拠点の内外からのアプローチは原則禁止とする。

説明:

SCPA-AJ-00349は《ウィル、ハグ》（以下、SCPA-AJ-00349-1）という異能力を所有する人物である。SCPA-AJ-00349-1の異能力は、SCPA-AJ-00349が相手を強く抱きしめることで、相手の身体に対して強制的な熱エネルギーを作り出すものである。SCPA-AJ-00349-1が相手を抱きしめた瞬間から、相手は高熱に曝され、熱分解や熱傷の原因となる。

SCPA-AJ-00349-1は、自身が悪意を持つ相手に向かって異能力を使用することが明らかになっている。また、SCPA-AJ-00349-1は自身の異能力を使用することで、低温環境から生体を保護することもできることが報告されている。しかしながら、SCPA-AJ-00349-1の異能力による活動は、SCPA Foundationが認めるようなものではなく、生死に関わる重篤な事態を引き起こすリスクがある。

SCPA-AJ-00349-1の異常な能力には、SCPA Foundationが正常な運営を継続する上での脅威がある。SCPA-AJ-00349-1を適切に管理しない場合、SCPA-AJ-00349-1が目的を遂げるために異能力を使用し、SCPA Foundationだけでなく一般市民にも危害を及ぼす可能性がある。

SCPA-AJ-00349-1は一般市民からは隠され、SCPA Foundationの収容場所へと監視下に置かれる必要がある。SCPA-AJ-00349-1の任務は、彼と彼の獲物が絶え間なく狂った標的にされることを防ぎ、SCPA-AJ-00349-1が異能力を使用して人命を危険にさらす危険性を最小限に抑えることである。

SCPA-AJ-00349は、「マイクス、ターナー」の一員としてSCPA Foundationの支局SB5-B5-B5-B5-B5-B5-B5-B5-B5-B5部で運営されている。

SCPA-AJ-00349は、入隊時には常に高い成績を収めており、訓練を非常に早く習得することができた。SCPA Foundation内での彼の存在感は、彼の異能力と彼自身の能力との相乗効果により、絶大なものとなっている。SCPA-AJ-00349は、熱関連技術分野で対処する技術を追求し、SCPA Foundation内で「熱源オタク」として名を馳せている。

SCPA-AJ-00349が異能力の制御訓練中に拒否感を示したため、彼の能力を封印するための手段が開発された。ただし、SCPA-AJ-00349が緊迫状態に陥った際、彼の能力を制御することができなくなるため、拘束が必要となる場合がある。

将来、SCPA-AJ-00349の異能力を強制的に植え付けるための治療方法が可能になる可能性があるが、現在のところ、SCPA FoundationはSCPA-AJ-00349を異能力を持った人物として収容する必要があると考えている。

SCPA Foundationの調査により、SCPA-AJ-00349は過去に複数回の人体実験に参加しており、そのうちの1つではSCPA Foundationによる略式処刑が行われたことが判明している。今後、SCPA Foundation内部でこの種の実験が行われることは完全に禁止されている。SCPA-AJ-00349は、SCPA Foundation出身の彼女がいるため、外部世界との接触を持つことができる一方で、彼女はSCPA Foundationが秘密裏に維持する収容施設に関する情報を知っているため、SCPA Foundationの上層部はSCPA-AJ-00349と彼女との関係を監視している。

SCPA Foundationの報告書によると、SCPA-AJ-00349は人道的な欠陥を抱えており、自分と仲間を守るために苛立ちや不安を抱え、強い感情を持つことがある。このため、SCPA Foundationの要員は引き続き彼に注意を払い、彼を説得するために適切な方法を使用しなければならない。

SCPA-AJ-00349は、ストレスや衝動に対応する戦闘訓練を受けており、彼の異常な能力が発生するリスクを最小限に抑えるために、こうした訓練を積むことが必要になる。また、SCPA Foundationによる定期的な健康チェックを行い、彼が健康であることを確認する必要がある。

SCPA-AJ-00349には、優れたメンタルトレーニングが必要である。彼はミッション中に特に高いストレスを受けることがあり、このような場合、彼をコントロールできなくなってしまうリスクがある。SCPA Foundationの研究員とプロのカウンセラーによるカウンセリングセッションやストレス管理プログラムを実施することで、SCPA-AJ-00349は自己制御を強化することができる。

補遺:

SCPA-AJ-00349は、[削除されました]によって初めて〇〇〇兵器に対して使用された能力である《ウィル、ハグ》を発見したとされている。[削除されました]は、SCPA Foundationが管理する〇〇〇博物館にその痕跡が残されていた秘密結社の一員であり、SCPA Foundationから逃亡中にSCPA-AJ-00349が発見されたことが切っ掛けで、SCPA Foundationへの入隊を希望していた。

SCPA-AJ-00349は入隊後、SCPA Foundationによって他のSCPA-AJ-00349の能力に関する情報を取得する能力を有することが発見された。SCPA-AJ-00349は、能力の自然発生を共有する者が国家公認のSCPAファイルに編入されることに関心を持っており、彼はSCPA Foundationに自身のコレクションに向けて彼らの加入を勧めることが非常に頻繁にある。SCPA-AJ-00349の発言によると、SCPA-AJ-00349は現在、SCPA Foundationの内部にいくつかの〇〇〇組織を作っているようである。

SCPA Foundation内の反乱は、SCPA-AJ-00349の灰によって阻止された。SCPA-AJ-00349の能力によって、SCPA Foundationは彼らによる反乱を直ちに鎮圧することができ、SCPA Foundation内部の反乱に対する警告システムを強化することができた。

SCPA-AJ-00349の活動に関する詳細は、暗号化されたクラシファイドファイルに保管されている。SCPA Foundationの高官と調査員のみがこれらのファイルにアクセスできるようにしている。

注意事項:

1. SCPA-AJ-00349との直接の接触を行う場合、SCPA-AJ-00349-1の異常な能力を思い出し、適切な危険防止措置を行ってください。

2. SCPA-AJ-00349-1との会話を行う場合、SCPA-AJ-00349-1が悪意を持つ可能性があるため、すべての応答をコンピューターモニターを介して行う必要があります。SCPA-AJ-00349-1が特別な要求を出した場合、SCPA Foundationプロトコルに従って、直ちに上層部へ報告してください。

3. SCPA-AJ-00349-1に近づいた場合、SCPA Foundation指定の絶対数値范囲内でのみ、SCPA-AJ-00349-1に関係する実験作業を実施できます。SCPA-AJ-00349-1の異常能力によって受けた損害に関する保証はSCPA Foundation規律で明示されています。

4. SCPA-AJ-00349の罠を避けるために、SCPA Foundation職員は常にSCPA-AJ-00349-1の護衛を行い、SCPA-AJ-00349-1に関するすべての情報の追跡及び更新を行ってください。

5. SCPA-AJ-00349への接触中、その治療方針はSCPA Foundation公式該当文書に従って実施してください。SCPA Foundation規律に違反する研究作業や、SCPA-AJ-00349-1ビジュアル・オーディオ資料の制作を禁止します。

記録番号:
SCPA-JP-00349

報告者:
SCPA Foundation日本支局下部 研究員 藤原由美

承認者:
SCPA Foundation日本支局下部 機密チーム チーム長 横山勇気