特別収容プロトコル:
SCPA-JP-00606は、SCPA基金にて必ず専用の保管庫にて収容すること。SCPA-JP-00606が、使用中に目撃された場合は、直ちに保管庫に搬送し、SCPA監視員にて適切な処置を行うこと。
SCPA-JP-00606保管庫については、特殊防音・防シールド壁・監視カメラ等、非常に高度なセキュリティー機能を備えた独立型施設とする。SCPA-JP-00606使用直後においても、施設内から見た場合に何も異常と思われないよう境界面のクレンジングを欠かすことなく実施すること。

SCPA-JP-00606は、実験・使用前には必ず、 SCPA-JP-00606-1 にて物理検査および記録をとること。SCPA監視員が帯びる必要がある全ての器具・防護具について、常に化学反応・腐敗等の異常変化が生じていないか定期的に確認を行い、設備・器具の清掃、整備も定期的に実施すること。また、SCPA-JP-00606を使用する場合には、スタッフに対して充分な指導および教育を実施し、医療スタッフを含め、最新の応急処置手順および装備一式の準備を整えること。

説明:
SCPA-JP-00606は女性像が施された箒の形をした道具です。SCPA-JP-00606は、腕につけるガーターベルトの上に装着することができる通常の箒と形状は同一ですが、要素の材質、構造、役割については通常の箒とは異なる。

SCPA-JP-00606は、所持者が乗ることで「魔法の力」によって一時的に空を飛ぶことができる。SCPA監視員による報告によると、使用時における脳内活動パターンは魔法を使用する場合と類似したものになるようです。しかし、SCPA-JP-00606の使用による「魔法的幻想」に影響を受けた所持者は、現実を認識できなくなり、SCPA-JP-00606の脱落による落下など重大な危険に瀕する。SCPA-JP-00606を操作することで、所持者が魔法的に強化された許容範囲を大幅に超え、慢性的な精神症状および神経症状を引き起こす。

SCPA-JP-00606は、エージェントによる詳細な研究によって特定されたが、生産者情報は非常に限られています。SCPA監視員による推測によると、SCPA-JP-00606は、魔法使用技術の可能性に関するある種の実現可能性検証に起因する、既存の文化的要素と機械技術の実験的組み合わせである可能性があります。SCPA-JP-00606を誤使用した場合、使用者にとって物理的、精神的、社会的苦痛を引き起こすだけでなく、全ての周囲の人々も深刻な危険に直面することになるため、SCPA-JP-00606の管理は非常に重要です。

SCPA-JP-00606は、使用者にとっては非常に誘惑的で魅力的な道具であり、その楽しい操作感やスリリングな体験によって、所持者はSCPA-JP-00606を使用するためにあらゆるリスクを考慮せずに行動しやすくなる。SCPA監視員によって行われた心理学的研究によって、SCPA-JP-00606使用時に逃避思考、順応不全症候群、錯覚妄想的な行動が起こることが示された。

SCPA-JP-00606は、使用された場所によって非常に影響が異なり、セキュリティ基準が厳しくなければ甚大な被害を引き起こす可能性があります。SCPA監視員の報告によって、SCPA-JP-00606が使用された場所には損傷が生じ、周りの環境が重大な影響を受けることが多々あり、特に人口密集地帯や重要な施設周辺への使用は非常に危険です。

SCPA-JP-00606は、人間に対する悪影響はすぐに表れることが多く、使用後には所持者に幻覚、気分の低落、瞳孔拡張、酩酊状態、疲れ、吐き気、めまいなどの自覚症状が見られる。また、使用後に記憶障害や認知障害を引き起こす場合があり、稀に不可逆的な精神障害をもたらすこともあることが報告されています。

SCPA-JP-00606の明確な原理と完全に透明な運用法を確立することは、現時点では非常に困難です。SCPA-JP-00606は使用自体が禁止され、使用されることがあれば緊急検証手順に従って速やかに取り扱われることとなる。SCPA-JP-00606に対する働きかけとして、SCPA監視員及び基幹スタッフの研修や情報策定、社会に向けた啓発活動の強化が必要です。SCPA監視員の報告によって、SCPA-JP-00606に対して免疫を持つ生物が存在しないことが判明しています。SCPA-JP-00606の運用によって、SCPA-JP-00606に対する免疫が獲得されるわけではなく、逆にSCPA-JP-00606を使った経験を持った者は、一層SCPA-JP-00606の魅力を感じるようになってしまうことがあります。

SCPA-JP-00606を管理するSCPA監視員は、長時間および高頻度でSCPA-JP-00606を操作することによって、SCPA-JP-00606の影響を受ける可能性が大きい。そのため、不適切なSCPA監視員または戦術チームOBに、SCPA-JP-00606が効果的ではないことを考慮した上で、適切な装備と定期的な健康チェックが必要です。

SCPA-JP-00606を使用するためには、限定付き使用許可が必須であり、使用試験中および使用後の保管・品質管理が重要です。SCPA-JP-00606は使用するたびに特別解除手続きを含むセキュリティチェックが必要であり、製造コンポーネントが同定可能かつ保障されている限り、継続的な使用は厳密に制限されることとなる。

SCPA-JP-00606はSCPA基金の全米機密保護法に則って管理されるため、存在に関する情報の所有権は一部のSCPA監視員のみに限定されており、一般人に対して公開されていない。SCPA監視員は、SCPA-JP-00606に関する実質的な使用と適切な保管庫の準備、及びSCPA-JP-00606の桁外れに危険な特性に対する人員の危険から、SCPA-JP-00606の追跡と管理を確保する義務を持っています。

補遺:
SCPA-JP-00606は、SCPA-JP-00606-1の物理検査中に、SCPA-JP-00606-1がSCPA-JP-00606上から脱落したことにより、SCPA-JP-00606の不可逆的な劣化が観察された。SCPA監視員の報告によれば、SCPA-JP-00606が外部環境と接触し、膜機能や空気反応が劇的に低下することがあることが発覚しています。

SCPA-JP-00606には、定期的に保管庫内での物理検査を実施することが必要であり、SCPA監視員によって取り扱いを行う際には、SCPA-JP-00606-1からSCPA-JP-00606本体までの全ての検査が実施されることが求められる。SCPA監視員がこのための迅速な目視検査を実施するため、SCPA-JP-00606とSCPA-JP-00606-1は区別するために、色合いが異なるコーティング材で覆われています。

SCPA-JP-00606の効果は、指導者クラスのSCPA監視員のための最新情報を基に、SCPA監視員の許可を得られた場合にのみ使用されることが認められています。SCPA-JP-00606の製造元については、SCPA基金による長期間にわたる調査にもかかわらず、発見できず、調査の中には、SCPA-JP-00606の能力や製造方法についての未知の情報が多数含まれていることが観察された。

注意事項:
SCPA-JP-00606は、一般スタッフによる操作・所持は禁止されています。SCPA-JP-00606を扱うには、SCPA監視員に所属するスタッフであっても、特別訓練を受け、設備管理指定を受けた警備員の監視下で衛生的に、かつ衛星通信によるリアルタイム監視機能を使用することが必要です。
SCPA-JP-00606の性質上、使用した場合のリスクは数多くあり、所持者に心身の異常を引き起こす恐れがあるため、SCPA-JP-00606が外部に漏洩することがないように厳重に管理すること。
SCPA-JP-00606の使用の際には、スタッフが適切に防護具を着用し、周囲の人々に警告・避難の措置を講じることが必要です。
SCPA-JP-00606が入荷した場合には、SCPA-JP-00606-1 にて物理的および化学的な検証を実施すること。SCPA-JP-00606が、使用中に物理的な損傷や化学反応を起こしている可能性があるため、特別訓練を受けたスタッフが、外部にSCPA-JP-00606が流出しないよう確認操作を実施すること。

記録番号:
SCPA-JP-00606

報告者:
SCPA-JP-00606の調査・報告は、SCPA財団にて様々な役割を担う調査員や監視員を含め、多くのスタッフによって作成されています。

承認者:
SCPA-JP-00606の調査・報告および特別収容プロトコルの更新については、SCPA財団の上層部とSCPA-JP-00606内容を検討する特別委員会によって承認される。特別委員会の委員にはSCPA財団全体のセキュリティー設備担当やSCPA-JP-00606を管理するスタッフが含まれる。