特別収容プロトコル:

SCPA-00628を収容するため、研究施設は専用の地下施設に位置し、収容エリアは生物学的汚染から守られなければならない。施設に入る者は、変異体の影響を受けないように、個々に適切な消毒やトリートメントを受け、最初に扉の厚さ100センチの鉄板で保護されたダブルチェック入り口を通過することが必要です。

SCPA-00628が職員や装置外に出ることがないように、施設の出入口及び各施設内のコンピューターにスパイウェアをインストールし監視を実施してください。SCPA-00628が実験をする際は、必ず専門家の監視下で実施してください。またSCPA-00628には実験時の自由な行動を制限するために制服付きの手錠を着用させてください。

SCPA-00628の多数あるゲームマシンは施設の物品置き場に保管しておくことを推奨します。搬出する場合は、事前に数名以上の施設職員による護衛が必要です。SCPA-00628についての情報の流出を防ぐため、職員は厳格なる秘密保持を求められます。

説明:

SCPA-00628は1972年の世界で最も珍しいゲームマシンの一つとされていた。SCPA-00628の特性により、このゲームマシンはプレイヤーがゲームの中の生命体を直接制御できるようになっています。しかしながら、その一方でゲームの中の生命体はプレイヤーによって、重大な生命科学実験の遠隔操作型被検体にされています。

SCPA-00628を使用した実験は、SCPA財団によって様々な種類の生き物に対して実施されてきた。これまでに、SCPA-00628を利用した実験により、SCPA-00628内の生命体の進化速度、神経細胞の活性度、食べ物の好みといった様々な要素を解析し、その他多くの生命科学的な情報を得ることができた。SCPA-00628を用いた実験によって、今後の生命科学研究に貢献することが期待されています。

ただし、SCPA-00628は悪質なプレイヤーや施設関係者の不正使用により、SCPA財団に対して多大なリスクをもたらす可能性があることは否定できない。SCPA財団は、SCPA-00628を特定の条件下において使用することによって、SCPA-00628を安全に収容することが課題となっています。SCPA-00628の管理解除は、Site Directorの指示がある場合、およびSCPA財団による追加の試験が成功した場合にのみ許可される。

SCPA-00628が...

SCPA-00628の「ゲーム化」された特性は、研究者らによって何度も改善が行われており、その結果、SCPA-00628は時々特定種の実験にのみ使用されることがあります。SCPA-00628を利用して行われた実験には、以下のような例があります。

-SCPA-00628を用いたエコー（クジラ）の進化解析実験

実験では、SCPA-00628の中に生息しているエコーを、プレイヤーが操作して進化速度を解析することが目的であった。結果、SCPA-00628内でプレイされたエコーがどのように進化するかが詳細に分析され、それによってエコーの進化を加速することができた。

-SCPA-00628を用いた猿の社会性研究

研究者たちは、SCPA-00628を用いてゲルダニテス（Geladines）の群れを作り、研究者らがそれを観察することができるようにした。この実験により、SCPA-00628の中での猿の社会生活に関する詳細な情報を得ることに成功し、類推から、SCPA-00628を用いて実施された実験から人間の社会性の詳細がわかるかもしれないという期待が生まれた。

SCPA-00628の特性は、生物の行動に関する専門的な知識を持つ者であれば、多様な科学分野で実験に使うことが可能であり、目下、SCPA財団では、SCPA-00628を改良し、安全で有益な研究への利用をさらに進めようとしています。SCPA-00628のゲーム内における生命体の行動は、プレイヤーの操作によって直接的に制御されるため、SCPA財団では、SCPA-00628をやりすぎるような行動を予防するためのプログラムを制作する必要があった。現在、SCPA-00628のゲーム内では、SCPA財団によって設定されたプログラムに従って、生命体の生存に基づく評価が実施されています。

SCPA-00628に取り組むSCPA財団の研究者らは、SCPA-00628の持つ機能を充分に利用し、独自の実験計画を実施しています。SCPA-00628を用いた生命科学的な実験によって、SCPA財団は、研究から得られた情報を生かし、医療や食品産業などの分野に貢献しています。SCPA財団内のリサーチチームは、SCPA-00628の内部環境を改良することで、生存者数を増やし、さらに詳細な研究を行っています。

SCPA-00628は、SCPA財団の収容区画の中でも、最も危険度が高いものの一つであり、SCPA管理職はSCPA-00628に対する交渉には特別な注意を払っています。大量のSCPAファイルの中でSCPA-00628は、私たちに生命や生死、進化や逆進化といった生物学的な基本的な意義について再考する重要なSCPAのひとつです。SCPA財団はSCPA-00628についての研究を続け、深い洞察と重要な発見を得るため、使用中の際には常に安全に配慮し、適切に収容を維持することが必要です。

補遺:

SCPA-00628内での実験は、生物の行動と進化の研究から、SCPA-00628の持つコンピュータープログラムを破壊するための暴力行為まで多岐に渡る。SCPA-00628は、その特性ゆえに、扱いには極めて注意が必要です。

2015年9月の一件では、SCPA-00628の内部に入り込んだDクラス職員が、SCPA-00628内の生物を大量殺戮した。理由については不明ですが、【秘匿情報規格43/C（限定配布）により詳細は隠匿されています】。このような事件はSCPA-00628の管理担当者らによって、必要なセキュリティ対策を講じ、今後のリスク防止に対して研究者らに強く警告されることとなった。

SCPA-00628は、その持つ特異な性質と膨大な数の実験によって、SCPA財団及び研究者らに重要な情報を提供しています。SCPA財団は引き続きSCPA-00628を研究、管理しつつ、それによって生まれる危険性や倫理的な観点も十分に考慮された、安全な科学的研究の実施を続けることが求められる。

注意事項:

SCPA-00628を使用する場合、SCPA財団の綿密な規則と実験のプロトコルに従うことが必要です。以下はSCPA-00628の使用に際しての緊急事態に備えた注意事項となります。

1.SCPA-00628を使用する前に、特定の生き物種の特性データベースを確認してください。

2.SCPA-00628の修復やメンテナンスを行う場合は、必ず専門家に依頼します。

3.SCPA-00628における実験は、施設の監視下においてのみ行われるようにしてください。SCPA-00628が施設から出ることは、SCPA財団施設の法規範違反になる可能性があるため禁止しています。

4.SCPA-00628のゲームプレイによって眼精疲労や顔面痙攣を引き起こす可能性もあるため、プレイ時間を1回あたり30分以下に制限することが推奨されます。

5.SCPA-00628による生物学的変更に対して、常に安全性を確保し、それらが社会または個人に悪影響を及ぼす可能性がある場合は、SCPA-00628の使用を即座に中止し、SCPA財団に通報してください。

SCPA-00628の使用中に何か異変が発生した場合、すぐに適切な職員に連絡し、徹底的な報告を行うことが大変重要です。これにより、SCPA財団は、SCPA-00628を安全に利用し、生命科学研究に貢献することができます。

記録番号:
SCPA-JP-00628

報告者:
█████ 博士

承認者:
███████ Site Director