SCPA-00076 報告書

アイテム番号: SCPA-00076

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル:
SCPA-A00076は、北極圏を中心に存在している非常に低温の地域に収容されています。収容エリアへのアプローチには、登録された航空機によってのみアクセスを許可することができます。SCPA-A00076の収容エリアは、警備員が常駐して24時間体制で監視する必要があります。収容エリア内に入る際には、必ず適切な装備を身に着けた上で、複数の医師が健康診断を行わなければなりません。

SCPA-A00076の収容エリアは、SCPA-A00076-1と呼ばれる、常に-10℃以下の低温環境の保管庫と、SCPA-A00076-2と呼ばれる収容エリアから出ることのできない専用の人工構造物で構成されています。収容エリアの硬化した壁や床には、SCPA-A00076-1から流れ出す水分によって形成された氷の生成物が存在します。

SCPA-A00076は、一度も昇格されたことがなく、現在も進行中のKeterクラスのSCPAとして分類されています。

説明:
SCPA-A00076は、永久凍土の中に存在する極限環境に適応した「暴動者たち」と呼ばれる生物集団です。SCPA-A00076によって分布されている個体は、人のような外見をしているものから、人のような形態をしていないものまで多岐に渡ります。形態の差異だけでなく、感覚器官、食性、知能レベルなどの特徴にも、SCPA-A00076の個体間での多様性が見られます。

SCPA-A00076の誕生の過程や、起源は不明です。SCPA-A00076-1から流れ出す水分に含まれる遺伝子の異常がSCPA-A00076を生み出した原因である可能性があります。

SCPA-A00076の主要な能力は、過酷な環境に適応するための変異です。SCPA-A00076の個体は、周囲の環境によって形態や特性を変化させることができます。これは、期待されるような形態に変化して生き残ることから、進化のプロセスとも考えることができます。また、SCPA-A00076は、人間との戦闘にも長けており、極端に低温の環境下でも活動することができます。

SCPA-A00076の特性により、SCPA-A00076に接触した生物は劇症化を起こして、SCPA-A00076に変異してしまうことがあります。SCPA-A00076の個体が増殖すると、実質的に地球上に新しい種を生み出すこととなります。しかしながら、SCPA-A00076による生態系において人類が生存できることは、殆どありません。

SCPA-A00076は、2020年において確認された、最も危険なSCPAであるとして、警戒レベルが定められているほど高いリスクを持っています。

追加情報:
SCPA-A00076の出現によって、北極圏の環境が急激に悪化し、新しい種が乱立したため、人間の生存が確保できなくなってしまいました。SCPA-A00076との接触によって生じた病変は、産業の衰退、社会不安、さらには人種間の争いを引き起こす原因となり、世界各地で混乱が生じました。

人類にとってSCPA-A00076が意味する「極地の暴動」は、人類にとって最悪な結果をもたらします。SCPA-A00076の特性に抗するためには、 冷気に敏感な生命体を検疫すること、北極圏への入域を極力制限することなど、特別な配慮が必要です。

参照文献:

• SCPA-00076 評定書
• SCPA-00076 論文集
• Dr.███████によるSCPA-A00076関連論文

機密度のレベル:
Top Secret

注意事項:

• SCPA-A00076を調査する際は、武装した歩兵部隊の支援が必要です。SCPA-00076から出てきた生物が高い殺傷力を持っているため、注意が必要です。
• SCPA-A00076収容係は綿密な健康診断を行う必要があります。また、SCPA-A00076との接触は避けるようにしてください。

記録番号:

• Incident Report SCPA-00076-I-202008
• Experiment Log SCPA-00076-Exp-202009

報告者:
Dr.███████

承認者:
Site Director Jane Doe