特別収容プロトコル:

SCPA-JP-00414は常にコンクリートもしくは鉛で作られた密閉された二重の部屋内に保管すること。密閉された空間内に湿度を低く保つため、気温を厳密に制御する必要があります。定期的に湿度と気温を監視することを勧める。

SCPA-JP-00414が保管される施設が何らかの理由で損壊した場合、SCPA-JP-00414が自然界に脱走する可能性があるため、責任者は遅滞なく収容施設の修理を行うこと。

SCPA-JP-00414を観察するために直接的な接触を行うことは禁止されています。SCPA-JP-00414に関連する観測は必要に応じて常に遠隔地から実施される。

説明:

SCPA-JP-00414は深刻な身体的リスクを引き起こす危険性がある実体化された存在であり、直接的な観察をしようとした場合、錯乱や幻覚、精神病の発作を誘発する可能性があります。

SCPA-JP-00414の出現は常に暗い場所で観察され、通常、SCPA-JP-00414が存在する場所の近くには、濃い黒色でもちろん本来は存在していない壁が現れることがあります。SCPA-JP-00414は、静止している場所で観察すると、人形のような鮮明な影を作成する。SCPA-JP-00414は観察者に接近し、その影が広がると、さらに大きくなり、柔らかい触覚のようなものが出現し、SCPA-JP-00414の存在を感じさせるようになる。

SCPA-JP-00414が直接観察されると、SCPA-JP-00414の影は消え去る。SCPA-JP-00414が接近するほど、観察者の意識は退化し、暗視力が減退する。Dクラス職員がSCPA-JP-00414の影を直接上方から観察した結果、彼らは自分が「天井に突き刺さり」、足の一部がすでに「壁を構成する何か」に吸収されていると感じ、非常に恐怖を味わったと報告しています。

SCPA-JP-00414は、静止状態であっても観察者に接近し、壁の向こう側に完全に消えると思われる。SCPA-JP-00414に触ることは、接触者にそれぞれ異なる副作用を引き起こす。SCPA-JP-00414に触れることができたD職員が目の前に出現する壁に無意識のうちに手を置いた結果、手がそのまま消え失せるという現象が報告された。

SCPA-JP-00414に関連する小さなウワサは、SCPA財団内で拡散し始めた。SCPA-JP-00414が消滅する前の「最後の目撃証言」に、人々はSCPA-JP-00414が「顔の描かれていない男性のように」壁に沿って横たわっているのを目撃したと報告しています。SCPA財団によって発行された公式報告書によると、SCPA-JP-00414が人間と似た形状を持っていると特定された唯一の場合はSCPA-JP-00414が接触し、その直後に発生した多発性器官不全のために亡くなった研究員です。

SCPA-JP-00414は、さまざまな光学的手段での観察が困難です。SCPA-JP-00414は、壁に完全に沿っているため、任意の光を正確に反射するように振る舞い、その中に観察者の光源を含んだ場合でも、SCPA-JP-00414自体からの光を反射するため、観察者にSCPA-JP-00414が存在している箇所を特定することが非常に困難な場合があります。

SCPA-JP-00414がどのように出現するかはばらばらであり、SCPA-JP-00414の出現条件は不明です。SCPA財団はSCPA-JP-00414の攻撃の危険性に注意し、SCPA-JP-00414に接近することを避け、対策を取るために必要な技術や装置の研究を続けています。SCPA-JP-00414に対する対処についての検討を継続し、さらに研究と実験を行う必要があります。SCPA-JP-00414の発生について、SCPA財団は概略的な理論を提示しています。それはSCPA-JP-00414が、不確定性原理に基づいて、空気の振動や気密性の悪い壁の隙間、あるいは壁材内部の不均一な部分を利用して発生する可能性があるというものです。この理論によれば、SCPA-JP-00414が存在するという事実に反して、SCPA-JP-00414は現実に存在せず、scp財団職員自身が観察する場合に自己錯覚が生じるのではないかと考えられています。

SCPA財団は、SCPA-JP-00414の固体素性を確定するために、さまざまな物理学上の実験を実施しています。その中には、電子顕微鏡の使用、僅かな泊松比(Mass-Volume Ratio)異常を測定するための重力テスト、およびSCPA-JP-00414間で発生する静電気の評価などが挙げられる。

SCPA-JP-00414に接触した人間の報告された副作用の重要な特徴の1つは、「暗視力減退」です。SCPA-JP-00414は別のワールドラインからの存在である可能性があり、観察者自身の意識が影響を受けた結果、視野が不規則にも暗くなると報告されています。

SCPA財団は、SCPA-JP-00414を研究するために必要な機器や装置を追加していくことで、SCPA-JP-00414の固体素性と正確な外観を決定し、SCPA-JP-00414の副作用をより詳細に調査することを目指しています。

補遺:

SCPA-JP-00414の研究と実験を深める中で、SCPA財団はSCPA-JP-00414のすべての側面を完全に理解することは不可能であることがわかりましました。スタッフの多くはこの存在の恐ろしさに圧倒され、SCPA-JP-00414が物理学的な実体のように振る舞う一方で、SCPA-JP-00414の神秘的な性質によって、確実に定義することができない方法で現れることが示唆されています。

SCPA-JP-00414には、長期にわたる負荷テスト、さまざまな観察方法と診断法を使用した状態スキャン、および常に続けられる試験などを含め長期に渡り多大なリソースが費やされています。SCPA財団には、SCPA-JP-00414の研究のために世界中から膨大な資源を動員し、最先端の技術と装備を投入しています。

SCPA財団はSCPA-JP-00414の情報を公開し、SCPA財団内外の研究者が最先端の解析技術を使用して自由に研究していいという方針を取っています。SCPA-JP-00414が表す存在の正体を解明する努力は急務です。SCPA-JP-00414を自身の身体や精神にダメージを与える危険性、また，SCPA-JP-00414が引き起こす意識退化が、将来的には適切な対応策を考案し、SCPA-JP-00414を収容するために必要となる。たとえSCPA-JP-00414が固体素性を持つ実体である場合でも、SCPA財団はSCPA-JP-00414の脅威に対処するために最大の努力を傾け、より良い収容策を探し続ける必要があります。

注意事項:

SCPA-JP-00414の特別な許可なしにSCPA-JP-00414への接触または故意の露出は許可されておらず、該当行為に対しては、即座に重大な結果が伴っている可能性があるため、厳格な制裁が与えられることになる。SCPA-JP-00414の研究を実施する上で、前もって合意された手順に従い、必要な機器を用いることが推奨される。

SCPA-JP-00414の出現が多くの場所で遅れている、またはSCPA-JP-00414と同時に出現している場合は、可能な限り直接的な触れ合いを避け、部屋の明るさを上げ、可能な限り早く安全な場所に移動することが推奨される。

SCPA-JP-00414を補足するために、より詳細な実験を実施することを計画する場合は、高いレベルの承認が必要です。SCPA-JP-00414に対してさらに多くの研究が必要である場合は、SCPA-JP-00414の性質が理解されず、現時点では実行できないため、SCPA-JP-00414の研究を中止することが勧められています。

記録番号:
SCPA-JP-00414

報告者:
SCPA-JP 研究員 玄倉浩

承認者:
SCPA-JP 機密レベル8の承認者、O5評議会の承認を受けた管理者。