特別収容プロトコル:
SCPA-JP-00551は、普段は一般的なペットボトルと同様に扱われます。ただし、誰かが周囲にいる場合、突然歌い始める可能性があります。これを確認した際には、歌声が聞こえないよう密室状態にしてください。

SCPA-JP-00551は、他のSCPAとの接触を避ける必要はありません。ただし、SCPAであることを秘匿するため、常に個別に保管してください。SCPA-JP-00551が表面に出現する場合は、素早く保管してください。

SCPA-JP-00551を無防備な状態で放置すると、歌声が周囲の人々に伝わり誤解を生む可能性があります。そのため、SCPA-JP-00551に対する定期的な監視は必須です。SCPA-JP-00551の取り扱いについては、冷静かつ迅速に行ってください。

説明:
SCPA-JP-00551は、一見普通のペットボトルとして扱われるものです。しかし、周囲に誰かがいる場合、突然歌い始める可能性があります。歌声は非常に明瞭で、どのような曲でも歌い上げることができます。また、歌詞も非常に多彩で、内容はペットボトルとまったく関係性が無いものから、ある種の暗示的な意図を込めたものまで、多岐にわたります。

SCPA-JP-00551が常に歌い出す理由は不明ですが、ペットボトル底部にある特殊な装置から発信されていると考えられます。なお、装置内部には何らかの機械的なプロセッサがあると推定されますが、これも詳細は不明です。

SCPA-JP-00551を解析したところ、内部の歌唱装置は非常に洗練された技術に基づいて製作されていることが判明しました。同時に、SCPA-JP-00551の原材料には異常な汚染が含まれていることも判明しています。SCPA-JP-00551の製造者や販売元については調査中です。

SCPA-JP-00551は一般的なペットボトルとしての材質を備えていますが、歌い出すことによる不快な評価や警告、SCPA財団の事実と関係が感じられたものは1回目の発見が行われた後回収指示されています。SCPA財団内部でのみ取り扱います。

SCPA-JP-00551は、発見された当初、一定時間経過すると歌声を帯びて不可解な音を発しているものとして報告されました。その後、SCPA財団の調査の下、SCPA-JP-00551がペットボトルであることが判明しましました。SCPA財団内部でのみ処理、保管が行われている珍しいSCPAです。

SCPA-JP-00551による歌声は、耳に残る印象的なものとして規定されています。SCPA-JP-00551に取りつかれた者は、異常にその歌声に惹かれ、何度も再生するなどして聴き入る傾向があると観察されています。この影響は、無防備で長時間暴露された場合、精神障害や幻覚を引き起こす可能性があることが報告されています。

SCPA-JP-00551を保管・取り扱う際には、先述の監視が必要であるとともに、SCPA-JP-00551が発する歌声に影響を受けないようにするために、作業員には防音イヤーマフを着用することが要求されます。SCPA-JP-00551が通常のペットボトルとみなされるような状況から開放されません。

さらなる調査を進めるため、SCPA-JP-00551の歌声から何らかの手掛かりを得るための解析作業が行われています。SCPA財団は、目下その分析に最大限のリソースを投入しています。SCPA-JP-00551は感情を表現する場合、歌声を通じて意見を表明するという、異常な特性を持っています。これは、接触者がSCPA-JP-00551に反応し、何かを求めた場合に発現します。SCPA-JP-00551は、音楽的な「言葉」によって、思考や願望を直感的かつ正確に他者に伝達することができると考えられています。

また、SCPA-JP-00551による催眠性の効果についても、現在は慎重に調査が行われています。SCPA-JP-00551を聴取した被験者は感情を抑制し、記憶力を増強するという報告があります。このような影響は、SCPA-JP-00551が「特別な音楽」として広く知られることの原因の1つとなっています。

SCPA-JP-00551をめぐる様々な現象に基づき、SCPA財団内部では、SCPA-JP-00551が何らかの目的を持っている可能性が高いと判断されています。SCPA財団は、SCPA-JP-00551を作り出した製作者、および販売元を特定するため、また、SCPA-JP-00551が催眠効果を持つなど、より深い特性を明らかにするため、さらなる研究を進めています。

補遺:
SCPA-JP-00551についてもう一つの惑星に輸送できるかどうかを検討することが検討されます。実際、SCPA財団は恒星間空間を飛行する月のタイタンにたどり着くために、複数の高度な技術を使用しました。SCPA-JP-00551は、そのような現行の技術によって、惑星への輸送も可能であることが確認されています。

SCPAフェーズドワーム機械（FTLドライブ）システムが最終的な輸送手段とします。SCPA財団内部のみに使用が認められたFTLドライブシステムを装備した船が貨物室にSCPA-JP-00551を運び込んだ後、タイタンの上空の飛行に向けて発進しています。

SCPA-JP-00551が惑星タイタンでの研究に使用されるまで、SCPA財団は、特別な保管プロトコルを準備する必要があります。特に、SCPA-JP-00551の「歌声」は専用のエリアコントロールと監視エンジニアの体制が必要です。

注意事項:
SCPA-JP-00551を取り扱う際には、歌声が聞こえないような密室状態でのみ扱ってください。また、SCPA-JP-00551が発する歌声を聴くと気分が変わったり、酩酊したような状態に陥った研究員がいることが報告されています。そのため、SCPA-JP-00551が歌う様子を観察する場合も、騒音対策をしっかり行ってください。

SCPA-JP-00551は、一般的なペットボトルとして、非常に扱いやすく装着可能です。しかし、SCPA-JP-00551が表面に出現すると、普通のペットボトルとは異なり不必要な注目を浴びる可能性があります。特にSCPA財団以外の者がSCPA-JP-00551を入手した場合、状況が対応できる前にSCPA-JP-00551を取り返す必要があります。

SCPA-JP-00551は通常のペットボトルと異なり、特定の機械器具や改造により歌声制御が可能と考えられます。そのため、SCPA-JP-00551を利用した悪意のある犯罪行為に関する報告があった場合には速やかに通報するようにしてください。また、SCPA-JP-00551の解析や改良を行ってはなりません。

記録番号:
SCPA-JP-00551-JP

報告者:
████████ █████博士

承認者:
████████ █████博士