特別収容プロトコル:
SCPA-JP-00708は道路だらけの未来の町を収容するため、周囲に高いフェンスを設置し、常に数名の武装した警備員を配置します。収容施設の入口には厳重な警備ポストを設置し、SCPA-JP-00708へのアクセスは厳重に制限されます。収容施設内での行動は常に監視下におかれ、SCPA-JP-00708からの危険性に備えるため、迅速な対応が求められます。また、SCPA-JP-00708に関する情報の共有は収容施設内の指定されたネットワークを介してのみ許可されます。

説明:
SCPA-JP-00708は、未来に位置するとされるが異常な町です。この町は広大な面積を持ち、数々の道路が入り組んでおり、建物や居住区といった要素はほとんど存在しない。町の光景は非常に異様であり、周囲には奇妙な建造物や巨大な看板が点在し、どの道路も延々と続き、同じ光景が繰り返される。調査チームが町内を探索しても、特定の目的地や中心地を見つけることは不可能です。

SCPA-JP-00708内では時空の歪みが観測され、町を歩く者は時間の経過を正確に把握できないと報告しています。町の中を歩いていると、何度も同じ場所に立ち戻されるといった現象が起こるため、町全体が閉じた空間内に存在している可能性が指摘されています。

さらに、SCPA-JP-00708に訪れた者が町に取り残されてしまう危険性があり、町から脱出する手段は不明です。何者かがこの異常な町を管理しているとの仮説も存在するが、その真相は不明です。SCPA-JP-00708は謎に包まれた異常な存在であり、その秘密を解明するための調査と対処が必要とされています。

SCPA-JP-00708の調査チームは町内での観察中に、幻聴や幻覚を報告するケースが多く発生していることを記録しています。町に滞在している間、特定の建物や看板から聞こえる声や音が、実際には存在しないのに耳に聞こえるという報告が相次いでいます。また、町の一部地域では見た目が変化する幻覚が観測され、被験者は自身が異なる場所に存在していると錯覚することがあると報告されています。

さらに、SCPA-JP-00708における時間の流れに関する異常も明らかになっています。町内での行動時間と外部の時間の経過が一致せず、町内での滞在が数時間だったと思われる者が、外部から見ると数日経過していたという報告が寄せられています。この時間のずれは町内の時間が非現実的に歪んでいる可能性を示唆しており、時間の概念が正確に機能していないことが明らかとなっています。

また、SCPA-JP-00708からの脱出を試みた者たちは、町の外部に到達することができないと報告しています。町境界に到達すると、同じ光景が延々と続き、町からの脱出が不可能であることが確認されています。脱出を試みた者たちは極度の混乱と絶望に襲われ、町からの救出が困難であることが示唆されています。SCPA-JP-00708は未解明の異常現象が複数重なる危険な場所であり、慎重な対応が求められています。SCPA-JP-00708では、町内での特異な現象として、周囲の景観や気候が突然変化することが観察されています。調査チームが同じ場所を行ったり来たりすると、一瞬のうちに季節が変わり、植生や気温が大幅に変化する光景が確認されています。この急激な環境変化は、町内に存在する何らかの異常なエネルギー源や制御システムによる影響である可能性が高く、外部から観察しても摂理が完全に理解できないとの報告がなされています。

さらに、SCPA-JP-00708内での人間の精神状態にも異常な影響が及んでいることが報告されています。町に長時間滞在した者は次第に深刻な幻覚や錯乱に襲われ、自己同一性の喪失や正気の喪失といった症状が現れることが確認されています。これらの異常な現象は、町内の環境や時間の歪みによって心理状態が不安定化しやすいため、町内での滞在をより危険なものとして位置付けています。

最も深刻な報告として、SCPA-JP-00708内での探検に失敗した者たちの消息不明が挙げられます。何らかの異常な力によって町に取り込まれ、永遠に迷い続ける運命にあると考えられる失踪者が複数報告されており、彼らの安否や救出の可能性について憂慮が高まっています。SCPA-JP-00708は未知の力によって支配された危険な存在であり、常に綿密な調査と対応が求められる異常現象を有していることが明らかとなっています。

補遺:
SCPA-JP-00708への派遣調査チームの中に、長時間町内に滞在した者たちが一部のメンバーに心理的影響を及ぼす現象が確認されました。これらのメンバーは町外に帰還後、絶えずSCPA-JP-00708内の景観や幻聴に悩まされるようになり、記憶の混乱や一貫性の欠如が報告されています。何人かのメンバーは自発的に記憶消去手術を受けると声明しており、一部は精神科医の治療を受ける必要性が指摘されました。

また、町内での異変や奇妙な出来事については、外部からの観測も困難を極めています。町内にいる者が目撃する現象と、外部から観測される景観には大きな乖離があり、現実と非現実の区別が曖昧になる傾向が見られます。この点に関する更なる研究や観測装置の導入が進められていますが、SCPA-JP-00708の存在を取り巻く謎は依然として深まっていると言わざるを得ません。

注意事項:
SCPA-JP-00708の調査や探索に従事する者は、町内での行動に極めて注意すること。町内では時空の歪みや現実の変質といった異常現象が報告されており、深刻な危険が存在する可能性があります。町の中を歩く際には特に周囲の状況に注意を払い、道に迷った場合は迅速に対処するよう努めること。また、SCPA-JP-00708からの脱出手段が不明であるため、入構した者は慎重に行動し、必要な場合は適切な報告と指示に従うよう注意が必要です。

記録番号:
SCPA-JP-00708

報告者:
SCPA財団調査員A

承認者:
Site-81長官