特別収容プロトコル:

SCPA Foundation内にあるあらゆる監視カメラの映像がSCPA-00461の存在を捉えた場合、それをすぐに廃棄し新たなカメラでの再録画を行なう必要があります。SCPA-00461が映写機などの古い形の視聴機器で再生された場合、対応する技術職員の特別な許可を得た上でプロトコル2「記憶処理」に従って処理を実行してください。

SCPA-00461を保管するために指定された保管室は女性専用の収容セルである必要があります。セルには塑性爆薬による装置を設置し、SCPA-00461が保管室外へ奪われた場合には、即座に装置を起動してSCPA-00461を破壊することが重要です。SCPA-00461保管室唯一の入り口には、直接入室を防止するためセキュリティスキャナーを設置してください。

SCPA-00461と接触した誰かがSCPA-00461にうつされた影響を認めた場合は、直ちに室内から遠隔操作によりドアを閉じてから、検診室に引き渡してください。運ぶ際には保護層を分厚くし、SCPAF医師の監督の下で慎重に運搬してください。

説明:

SCPA-00461は、1960年代に制作された不気味な写真集です。

SCPA-00461の目立つ特徴は、謎めいた写真が収められた本体の正面にある、二段式の赤いバラ柄カバーです。SCPA-00461の図書館の棚から取り出された時、SCPA-00461と共に収められたカードの一部には「私自身の写真集」と書かれており、SCPA-00461が持つ独特の魅力の一つとなっています。

SCPA-00461本体にはクリーニング済みの写真と収まりきらなかったオリジナルのネガが収められています。SCPA-00461の写真には明確なリンクがなく、収められた写真の大半は作者不明であるため、SCPA-00461が制作者による意図的な企画により制作されたかについては不明であります。

SCPA-00461の異常性は、その中に収められた写真が実際に消失することにあります。亜音速を超えた超音波を放射し、接触した写真が無表情かつ劇的な速度で除去されることがわかっています。SCPA-00461が収められた写真の正確な数を把握することができず、またSCPA-00461から取り出された写真の多くも消失しているため、SCPA-00461が今後どのような変異を起こすのかは不明です。

SCPA-00461の正体に関しては、その制作に関わった人物や関連する人物が一人も現れておらず、SCPA Foundation内でも十分に把握されているわけではありません。SCPA-00461が関連する人物から制作されたものではないと判断する理由としては、SCPA-00461の写真にある場所が膨大な市場を占めた新興国のものであることが挙げられます。SCPA-00461が制作された年代からして、それらの場所に簡単にアクセスできる人物は非常に少なかったはずです。また、制作に関わった者による脅迫によるものではないかという可能性も調査されましたが、そのような線索は見つかりませんでしました。

SCPA Foundationでは、SCPA-00461が人々に与える影響について長年にわたって研究を続けてきました。SCPA-00461の写真を閲覧した場合、その人物は徐々に自らの視覚的記憶を放棄し、SCPA-00461が含まれる光のスペクトラムとその不可解な形状を直接記憶するようになるとされています。SCPA-00461の影響を受けた人物がその後に受けた新しい刺激は、過去の記憶や経験から引き出されるべき情報の代わりにSCPA-00461のスペクトラム情報を引き出すため、次第に実世界との接続性を失い、最終的には消失することが多いです。

SCPA-00461の恐れは、SCPA-00461の中に含まれるスペクトラム情報が長期に渡る露出によって、SCPA-00461を見る人々の脳内に記憶が埋め込まれてしまう事にあります。SCPA Foundation内では、SCPA-00461の特異性に起因する一連の健康問題が報告されており、SCPA-00461に携わる研究員はその健康管理に細心の注意を払っています。SCPA-00461に関わる事件や実験の数々は、SCPA Foundation内でもかなり物議を醸しています。SCPA-00461の恐怖効果の確認および分析を目的として、SCPA Foundationの研究者チームは、SCPA-00461が含まれる光スペクトラムを拡大投影する実験を遂行しました。実験に参加した研究者の中には、SCPA-00461の光スペクトラムに露出してから数週間後に感情に重大な混乱を引き起こすという報告もあり、SCPA-00461の付帯的恐怖効果が甚だしいことが推測されます。

また、SCPA-00461のストレージ保管室における保管管理においては、特別な注意が必要であることが確認されています。SCPA-00461が保管されている部屋に入れる監視員には特別な厳罰と規律が課されており、SCPA-00461の危険性を理解したセキュリティ員が招集され、十分なトレーニングを受けた上で、SCPA-00461の保管環境を常時監視しています。

SCPA-00461が所持している異常性のキャプチャーにはまだ多方面からの研究が必要であるため、SCPA Foundation内の現在の研究計画にはSCPA-00461が関与しています。SCPA Foundationは、SCPA-00461の異常性の理解を深め、それに対処するための貴重な情報を収集するため、SCPA-00461をテストすることを続けています。SCPA-00461の謎は、まだ完全に解かれていない不可解な問題の一つであり、今後も SCPA Foundation の重要な研究プロジェクトの一環として、引き続き慎重に研究を進めていく予定です。

補遺:

SCPA-00461は、SCPA Foundationにおいて最新式の技術を駆使した監視下にあるはずのオブジェクトであり、重要度の非常に高いオブジェクトです。SCPA-00461が持つ危険性から、SCPA Foundationは常に最新技術で構築された特殊施設で保管し、常に高度な警備を実施し、不慮の事故を防ぐよう，細心の注意を払っています。保管下にあるSCPA-00461への不正アクセスがあり、SCPA-00461を搾取しようと企む者に対しては、SCPA Foundationは厳しく対処しています。

SCPA-00461に対して、SCPA Foundation内には日々絶え間ない研究が行われていますが、その研究は未だに完了していません。SCPA-00461は、SCPA Foundationが保護すべきオブジェクトとして位置づけられており、その異常性がオブジェクト情報公開基準に適合することから、研究に取り組むResearcherの利用に公開されています。SCPA-00461は、その異常性によって人々に恐怖心を与えますが、SCPA Foundationは、そのオブジェクトを徹底的に研究し、絶え間ない変異や発展を考え、可能な限り猶予可能なことを期待しています。SCPA Foundationは研究成果を要約し、ポイントごとにレポートとして発信しているため、SCPA-00461に関する新しい情報が出てくることも予想されます。

注意事項:

SCPA-00461の保管の際には、関係者に対して特別な訓練を受けさせ、特別収容プロトコルを熟知させる必要があります。SCPA-00461を詳細に調査するには許可が必要であり、詳細な検査を完了する前にSCPA-00461に接触しないようにしてください。SCPA-00461に触れたり、SCPA-00461内に収められた写真を取り出そうとすること、SCPA-00461のカバーを外そうとすることは、厳禁されています。

SCPA-00461と接触した場合、SCPA-00461に含まれる写真を記憶することがあります。この場合、直ちに関係者に報告し、SCPA-00461を克服するための適切な方法を探る必要があります。SCPA-00461の影響を受けた者は、SCPA財団社から恒久的に隔離され、通常の生活を送れなくなる可能性があるため、研究者は最小限の接触に留めるように求められます。

また、SCPA-00461に収められた写真がどのように消滅するかについて、監視カメラにて撮影された動画を見ることを厳密に禁止いたします。SCPA-00461から放出される亜音速以上の超音波の効果により、関係者に深刻な健康上の問題が発生することがあります。

記録番号:
SCPA-JP-00461

報告者:
SCPA-00461を初めて特定したのは、███████ █████博士でした。SCPA-00461の分析および報告を行うために設立された調査チームの責任者も務めております。

承認者:
SCPA-00461の報告書は、SCPA財団の責任者により承認されました。承認者名の公開は、セキュリティ上の理由から厳密に管理されています。