特別収容プロトコル:
SCPA-00613は、標準的な安全性保持収容セルに収容されます。収容セルは周囲に音を遮断する特殊材料で構成され、SCPA-00613へのアクセスは責任者の許可を必要とします。SCPA-00613への接触時は、記録および詳細な報告が義務付けられています。SCPA-00613の外部には二重扉が設置され、常時鍵がかけられた状態を維持してください。

説明:
SCPA-00613は、異常な特性を持つ小さな樹木です。SCPA-00613の主な特徴は、その葉が触れると触れた者の記憶を操作することにあります。SCPA-00613の葉を直接触れた者は、過去の記憶に関する幻覚や誤った情報を体験し、実際の出来事とは異なる記憶を形成してしまいます。この効果は触れた後48時間程度持続し、その影響を受けた者は自身の過去や身の回りの出来事について混乱を来すことがあります。

また、SCPA-00613の枝に触れると、触れた者の感情に異常な変化をもたらす効果が確認されています。例えば、枝に触れた者は極端な喜びや悲しみ、恐怖などを感じることがあり、この効果も触れた後一定期間持続します。SCPA-00613の影響下にある者は、周囲の状況に応じて異常な感情反応を示す可能性があるため、近接距離での接近は慎重に行う必要があります。

SCPA-00613が活性化する要因やその起源については未だ解明されておらず、研究が継続されています。SCPA-00613との接触や実験は適切な許可を得た上で行い、被験者には事前の説明と十分なケアが施されるようにしてください。

追加情報:
SCPA-00613は、発見された当初は普通の植物として取り扱われていました。しかし、その異常な特性が明らかになったのは、 ████博士がSCPA-00613の葉に触れた際に起こった事故をきっかけとしてからです。███博士はSCPA-00613の葉に触れた直後、自らの過去について語り始め、それが実際の記憶とは異なる内容だったことからSCPA-00613の異常性が発覚しました。

SCPA-00613の性質を調査するため、Dクラス職員を用いた実験が行われました。実験結果から明らかになったのは、SCPA-00613の影響は個々の記憶や感情に応じて異なるということです。あるDクラス職員はSCPA-00613の葉に触れた後、自身が子供の頃に訪れた海辺の記憶を再現し、その場にいるかのように感じると報告しました。一方、別のDクラス職員はSCPA-00613の枝に触れた瞬間、極度の緊張と不安を覚え、過去のトラウマを再体験する結果となりました。

SCPA-00613が持つこの能力は、人間の心理や記憶に対する影響を深く探る上で興味深い側面を持っています。さらなる研究を通じて、SCPA-00613の作用機序やその効果を踏まえた応用方法を模索することが求められています。追加情報:
SCPA-00613の研究過程で、特定の個体によって異なる影響が引き起こされることが明らかになりました。ある研究チームはSCPA-00613-1とSCPA-00613-2という2つの個体を比較調査しました。SCPA-00613-1に触れた被験者は極端な幸福感や陶酔状態に陥る一方、SCPA-00613-2に触れた被験者は極端な恐怖や深い絶望に陥るという結果が得られました。

さらに、SCPA-00613の葉や枝から抽出された成分を分析することで、その異常な効果の一部が特定されました。特に、SCPA-00613に含まれる特定の化合物が記憶と感情に影響を与えることが示唆されています。この化合物は一般的な植物には見られない構造を持ち、その作用メカニズムは未だ解明途上にあります。

さらに最近の研究では、SCPA-00613の生長過程にも興味深い特性が見られました。SCPA-00613は通常の植物と同様に水や光を必要としますが、特定の音楽によって成長が促進されることが確認されています。特に、バッハの無伴奏チェロ組曲を流すことでSCPA-00613の成長率が向上するという報告があり、この点においてもSCPA-00613の異常性が示唆されています。

SCPA-00613の研究は今後も継続され、その異常な特性や潜在的応用方法について更なる解明を目指しています。

補遺:
SCPA-00613はその特異な性質により、研究員や職員たちに興味を持たれており、多くの要望や実験提案が寄せられています。しかし、SCPA-00613の影響を受けることには慎重を期す必要があります。特に、SCPA-00613の効果が個々の記憶や感情に対して異なるため、被験者の心理状態や過去の経験によっては予測不能な反応が引き起こされる可能性があります。

過去にSCPA-00613に触れた職員の一部が、SCPA-00613の影響下での行動によって被験者自身や周囲に影響を及ぼす事例が報告されています。このため、SCPA-00613を扱う際には特に熟慮が必要であり、計画的かつ慎重なアプローチが求められます。さらに、SCPA-00613の効果が持続する期間についても、十分な時間を要する場合があることに留意する必要があります。

SCPA-00613の研究と実験は引き続き行われますが、その過程での安全性と職員の心理的健康には細心の注意が払われることであり、適切な収容と管理が重要であることが再確認されましました。SCPA-00613によってもたらされる効果や影響を正確に理解し、その情報を元に慎重かつ効果的な対応をとることが、今後の研究の方針として示されています。

注意事項:
SCPA-00613に接近する際は、直接触れることを避けるようにしてください。SCPA-00613の葉や枝に触れると、記憶や感情に異常な影響を及ぼす可能性があります。SCPA-00613の周囲での行動や実験は、適切な許可を得た上で慎重に行うようにしてください。SCPA-00613との接触後は、被験者の安全を最優先に考え、適切なフォローアップと観察を行ってください。

記録番号:
SCPA-JP-00613

報告者:
あ

承認者:
Site-81 長官 ██████ 博士