特別収容プロトコル:

SCPA-05XXXは、収容されている建造物の小さな部屋に保管されています。収容される際にSCPA-05XXXが装着していたアクセサリーは、必要に応じて取り外すことができますが、SCPA-05XXX自身が所持する携帯電話やペン等の一般的なアイテムは、使用時に監視されるようになっています。SCPA-05XXXが部屋を出る際には、護衛が付き携帯機器での通信を制限します。SCPA-05XXXが収容施設から脱走した場合、時間をおいてから、SCPA-05XXXの誘導を目的として、各収容施設近隣に対し警告を発するよう指示されています。SCPA-05XXXが所持する、人々の命運を操るような能力に関しては、SCPA-05XXXに何か異常な行動をとる兆しがみられた場合は、即座に、安全な手段で取り外すことが求められます。

説明:

SCPA-05XXXは、日本に在住する中年女性です。SCPA-05XXXは、霊媒の資質を持っているとされ、日本国内においては、その霊媒能力を活かしての霊能者として評価が高いとされています。

SCPA-05XXXが使う霊媒装置は、大型の箱形の機器であり、多数の配線やランプ、ボタン、スイッチが備わっています。装置は、数少ない知見に基づいて収集された歴史的事実や、「退魔録」や「十二支乃星霊語」といった古代時代から来る書物、またSCPA-05XXXが自身で覚えた複数の霊文法といった霊的儀式の知識を元に、設計・整備され、使用されています。

SCPA-05XXXは、身体接触を伴って、人々の魂際に干渉し、人々の運勢や未来を読み取っています。またSCPA-05XXXは、生死を左右する「霊障」という現象であり、このような状態に陥った人々を読み解くことで「霊障」を解くことが可能だとされています。

SCPA-05XXXは、彼女が所持する特殊な霊媒装置を同行させ、病院や介護施設、葬式場などに派遣され、訪れた現地で患者の状態を分析し、治療法を見出すことがあります。SCPA-05XXXの推測によると、この装置は、患者らの魂と接触することで、臓器がどのような異常を抱えているか、身体全体がどのような重病にかかっているか、そして、最終的には、その患者が生死を決める条件や健康状態に関する情報を調査することができるのだとされています。

SCPA-05XXXは、現在何らかの理由で行方不明となっており、SCPA財団による捜索活動は続けられています。

SCPA-05XXXが所持する霊媒装置は、何らかの異常な霊的エネルギーが発生している場所や、霊的存在が何らかの意味を持ってつながりを持っている場所で、強力な力を発揮します。このため、SCPA-05XXXは、SCPA財団の調査員にとって非常に貴重な資源となっているのです。SCPA-05XXXが所持する霊媒装置を使えば、財団員が訪れた現地が、何らかの危険にさらされている可能性があるか、何らかの異常な現象が起きているかなどを、簡単に判断することができるようになるからです。

SCPA-05XXXと接触することで、SCPA財団は、超常現象に関する信念や、超自然的な能力のある人々の存在に関する情報を獲得することができました。SCPA-05XXXの情報は、SCPA財団の超常現象の研究に大きく貢献しています。また、SCPA財団は、SCPA-05XXXが所持する霊媒装置の再現を試み、SCPA-05XXXと似た能力を持つ人々の発掘を行っていることも報告されています。

SCPA-05XXXに纏わる悪評もいくつか存在しています。SCPA財団は、SCPA-05XXXが自身の能力を委託する相手を決める際に、過剰な価格を要求することがあるため、諸々の偽サイトによって、科学的根拠が示されない偽の霊能者と同列に扱われてしまっているという問題に直面しています。SCPA財団は、SCPA-05XXXの代替策として、SCPA-05XXXと同質な能力を持っている人物を発掘し、彼らを解放するための政策にも力を入れています。SCPA-05XXXが所持する超常的な能力は、実証可能であり、SCPA財団の調査員によって何度も確認されています。SCPA-05XXXは、霊的な存在に触れることができるため、また、死を超越する種類の現象に関する知識を持っているため、SCPA-財団の調査に非常に貴重な財産となっています。

SCPA-05XXXは、生死について非常に詳細な知識を持っており、死んだ後の世界に関する情報を提供することができます。SCPA-05XXXが持つ情報は、SCPA財団の医療スタッフにとって非常に有益であり、多くの謎を解決する手掛かりとなっています。

SCPA-05XXXが所持する霊媒装置に関する研究は、SCPA財団の調査活動の一部として、常に進められていて、SCPA財団は、SCPA-05XXXが所有する機器を再現するために、奮闘しています。SCPA財団は、SCPA-05XXXが持つ超自然的な能力を模倣できるような、適切な手段を模索していますが、SCPA-05XXXのような霊能者が現れ、調査活動を協力的に支援することは非常に稀なケースであるため、この問題に対する解決策は非常に限られています。

SCPA-05XXXの能力は、SCPA財団が定めた基準に従って、危険性があると判断されました。SCPA財団は、SCPA-05XXXの能力に関する情報を一般的な市民に公開した場合、混乱やパニック、動乱が引き起こされる可能性があるため、機密保持について非常に慎重に取り扱っています。SCPA-05XXXに関する情報を一般市民に開示することは、承認を受けた場合以外は禁じられています。

補遺:

SCPA-05XXXの所持する霊媒装置はSCPA財団によって徹底的に調査され、その内容が理解されるようになりつつあります。SCPA財団によって収集された情報に基づき、SCPA-05XXXの装置が霊的なエネルギーを取り込むことによって発生する膨大なエネルギーが解析されました。SCPA-05XXXが装着していたアクセサリーは、この装置によって発生する強力なエネルギーに耐えることができるように設計されていたことが明らかになりました。

SCPA-05XXXが所持する装置に関する研究が進むにつれ、装置を最適化するための策略が考案されつつあります。SCPA財団は、装置に関する研究を拡大するために、さまざまな研究機関や技術者との協力を求めています。SCPA財団の最終的な目標は、SCPA-05XXXの能力に関する知識を最大限に開発し、その能力をこれまで以上に有効かつ安全に活用することです。

SCPA-財団は、SCPA-05XXXに関する調査を進める中で、SCPA-05XXXに対して最新の医学的処置法を施すことができるよう、私有地での行方不明時に応急処置を行うことが可能な施設を設立しました。SCPA-05XXXが何らかの事故や緊急事態によって負傷した場合は、即座にこの施設に搬送され、適切な処置を受けることができるようになっています。

注意事項:

SCPA-05XXXに関する情報については、未承認者への情報漏洩を防ぐためにきわめて制限が厳しくされております。SCPA-05XXXの写真、声、名前、また、性別等に関する情報は、SCPA財団の公式ドキュメントに掲載されている可能性がありますが、彼女自身の本名やプロフィールなどに詳細が含まれていた場合に関しては、全ての情報がアクセス不能になっております。
SCPA-05XXXが雇用され、日常業務に就いた場合には、そのアタッシュケース、携帯電話、職場のPC、記憶媒体など、彼女が所持するあらゆるものが、密封・警備され、機密保持異常防止担当者による確認の元でキチンと管理されます。
SCPA-05XXXが任務に向かう場合には、専門的な装置はすぐに解体され、原材料に分かれた上で破棄されるため、他の一切の人物によって再利用されることはありません。退役した機器のうち、重要なものはSCPA財団が保有するセキュアサイトに引き取られ、破棄されるまで安全に保管されます。

記録番号:
SCPA-JP-00540

報告者:
SCPA財団 東アジア支部

承認者:
SCPA財団 機密情報管理部