特別収容プロトコル:
SCPA-01343は収容セル内で常時監視される必要があります。セルの壁面にはSCPA-01343の特性や潜在的な危険性を警告する記号や文章を表示することが推奨されます。SCPA-01343の収容セルへの入口は常時施錠され、入口付近には責任者の許可なく侵入することを禁止する警告が掲示されている必要があります。SCPA-01343の収容セル内には防護服など、適切な機器を常備し、SCPA-01343に対する研究や取り扱いは指定されたDクラス職員にのみ許可されます。

説明:
SCPA-01343は、特定の地域に現れる霧状の現象であり、周囲の人間や物体の記憶を徐々に消去する作用を持っています。SCPA-01343が観測されると、霧の中に閉じ込められた被験者は徐々に自分のアイデンティティや記憶を失い、最終的には存在自体が抹消されてしまいます。SCPA-01343からの脱出は困難であり、通常の手段や装備では霧の中を進むことができません。

SCPA-01343の霧は密室や遮蔽物を通過するため、収容が非常に困難です。現時点で、SCPA-01343の起源や生成メカニズムについては十分な解明がされていません。また、SCPA-01343からの影響を受けた者が元の記憶を取り戻す手段も確立されていません。

研究チームはSCPA-01343の性質を詳細に解析するために尽力しており、被験者の安全性や収容方法に関する改善策を検討しています。SCPA-01343が持つ忘却の力の影響を受けないよう、研究員や関係者は常に警戒を怠らず、適切な対策を講じる必要があります。

追加情報:
SCPA-01343は、初めて確認された際には地元住民によって異常な気象現象として報告されました。報告によると、霧状の存在がある地域に漂っており、近づくと記憶が曖昧になるという奇妙な現象が起きていたとのことです。SCPA財団がこの情報を入手し、現地捜査隊を派遣してSCPA-01343を確認しました。

さらなる研究によって、SCPA-01343からの影響を受けた者が抹消された記憶に関する情報を回収しました。被験者の証言によると、霧に包まれた状態では自身の過去や身元がわからなくなり、周囲の人々も同様に被験者の存在を認識しなくなると述べています。この情報はSCPA-01343が極めて特異な効果を持ち、人間の精神に直接介入する可能性があることを示唆しています。

SCPA-01343の収容と調査は今後も継続され、現象の原因や対処法についての研究が進められます。SCPA-01343の性質に対する理解を深めることで、被験者の安全性を確保し、SCPA-01343がもたらす影響を最小限に抑えるための対策を講じることが重要とされています。追加情報:
SCPA-01343の影響を受けた者が抹消された記憶についての研究において、興味深い発見がなされました。実験により、SCPA-01343の霧に晒された被験者の脳波に特異なパターンが現れることが確認されました。これらのパターンは、脳内の記憶領域に直接影響を及ぼすものであり、霧からの解放後も一部の被験者には残留していることが報告されています。

これにより、SCPA-01343の作用機序が従来の記憶操作とは異なる可能性が浮上しています。研究チームはさらなる調査を行い、SCPA-01343が純粋な記憶を消去するだけでなく、脳内の機能そのものに影響を与える可能性があることを検証しています。この研究はSCPA-01343が人間の精神に与える影響の深刻さを示すものであり、対応策の緊急性を強調しています。

また、SCPA-01343の発生パターンや活動範囲に関する分析も進められています。特に、霧の拡散速度や停止条件などについての情報が収集され、SCPA-01343の予測および制御に向けた研究が急務となっています。今後の研究によって、SCPA-01343の特性や危険性についてより詳細な洞察が得られることが期待されています。

補遺:
SCPA-01343の調査と収容において、霧の性質と影響範囲に関する新たな報告が寄せられました。過去数ヶ月にわたる観測と実験により、SCPA-01343の霧は非常に不安定であり、時折、予測不可能なエネルギー放射を示すことが明らかになりました。このエネルギー放射は、周囲の物質や生命体に異常な影響を及ぼし、詳細な影響の機序が依然として解明されていません。

さらに、SCPA-01343が発生する地域において、記録された失踪事件や異常な現象が増加しているとの報告があります。地元住民や関係機関からの情報によると、SCPA-01343の霧に晒された者が行方不明となるケースが目立ち、周辺地域の社会にも影響を及ぼしているとの懸念が指摘されています。

この情報を元に、SCPA-01343の収容プロトコルと対策が見直される予定です。特に、霧の発生パターンやエネルギー放射の特性に対する調査が強化され、SCPA-01343が引き起こす異常現象の防止に向けた取り組みが重要とされています。今後の研究と対応策の策定により、SCPA-01343がもたらす潜在的な危険性に適切に対処していくことが求められます。

注意事項:
SCPA-01343に接近する際は、適切な防護装備を身に着けてください。霧の中に取り残されたり、記憶を失う可能性があるため、SCPA-01343の周囲での行動には十分な警戒が必要です。被験者や研究員は、SCPA-01343による影響を受けた際には直ちに隔離され、適切な処置を受けるようにしてください。SCPA-01343の収容施設内での行動は責任者の監督下で行われる必要があります。

記録番号:
SCPA-JP-01343

報告者:
Dr. ███████

承認者:
Site Director █████