特別収容プロトコル:
SCPA-JP-00469は、SCPA財団史上最も奇怪な存在の一つとして知られています。SCPA-JP-00469が収容される時には、収容施設内の掃除員や警備員等、一切の人員の入室を禁止し、またそれらが保護する持ち物は一切引き取らないように注意すること。

SCPA-JP-00469が収容される施設は、決して人の住まう場所に近づけないように、ある一定距離以上あけ、高い壁及び柵で囲む必要があります。また、それらの壁及び柵の厚さは最低3m必要であり、その内部及び外側に警備員及び監視カメラを配置し、数名の対SCPA-JP-00469特殊部隊を待機するように命じること。SCPA-JP-00469の生存時間は不明である為、24時間365日、必ず最大限の警備状態を維持するように命令する。SCPA-JP-00469が突如消え去ることがあった場合は、直ちにSite-46全体に非常報鳴を発令すること。

説明:
SCPA-JP-00469は、見かけは普通のぬいぐるみであり、大きさは小さな子供が抱えることができる大きさです。SCPA-JP-00469は、表面が栗色の原毛で覆われ、腕と足が伸ばされた人型に見える。表面には、人間の手の形、足の形の模様があるものの、口や目、特徴的な体の形などは見当たらない。SCPA-JP-00469は、その場に現れた人間に遭遇し、その相手に現状絶望的な危害を加え、深刻な精神障壁を与えることがあります。SCPA-JP-00469と遭遇した人物は、SCPA-JP-00469の精神攻撃によって混乱したり、極端なパニック状態に陥る。SCPA-JP-00469の攻撃によって死亡することはないが、その後の状態は、遭遇する人物によってまちまちです。SCPA-JP-00469は、高いプレートアーマーや火器、化学兵器を用いた攻撃もまるで通用しないほど強く、現在のところ、SCPA財団の保管施設内で保管されているSCPA-JP-00469が最も効果的な方法であるとされています。SCPA-JP-00469の存在理由は不明であり、また、その起源や作成者についても何も知られていない。

SCPA-JP-00469を保管するようになってから、多くの研究者たちがSCPA-JP-00469の特殊能力と起源について調査してきた。SCPA-JP-00469の攻撃パターンは、いくつかの規則性を持っていた。例えば、SCPA-JP-00469の攻撃によって犠牲者が出た場合、攻撃の前兆となる先行事象がいくつかあることが報告されています。例えば、SCPA-JP-00469の影響下で居眠りしやすくなる、睡眠中にSCPA-JP-00469の存在を感じるなどです。一方、SCPA-JP-00469は自己回復能力も有しており、起こした攻撃の記憶を消去する能力を有している可能性があります。

SCPA-JP-00469の起源についての調査で、多くの研究者たちが関心を持っているのは、SCPA-JP-00469の出現時期です。SCPA財団内では、SCPA-JP-00469は2015年にバルセロナの市場で初めて発見されたとされています。しかし、この発見の背後にはSCPA財団の特殊エージェントが存在しており、それがSCPA財団の公式レポートに反映されているかどうかは不明です。SCPA-JP-00469の出現方法についての研究は、SCPA財団内部で継続して検討されているが、SCPA-JP-00469の進化形態や進行速度に影響を与える要素についてはまだ不明確です。

また、SCPA-JP-00469が多くの人々に怖がられている理由の一つに、それが自身の身長オーダーメイドぬいぐるみであるため、全く予備知識なしにその存在を見た場合、それが含意する意味によって不気味な感覚を引き起こすことがあるためだ、とする推測もある。SCPA財団内でもっとも不可解なデータの一つがSCPA-JP-00469との関連性です。SCPA-JP-00469と触れた人々がSCPA財団の保管施設内において行動に変化を見せ、また、SCPA財団の内外に於いて謎の自殺事件が発生するようになった。その後の調査によって、SCPA-JP-00469に触れた人物が、鏡面世界に閉じ込められた後、その自己とは全く正反対の人格を持った存在と入れ替わる現象が発生したことが明らかになった。SCPA-JP-00469に触れることで、人物は自分とは全く逆の人格を持つ、異なる存在と取り替わり、その自己を殺害してしまうことがあるようだ。これらの事件は、当然、SCPA財団に憂慮を持っていくことになる。

SCPA-JP-00469は、S種子プロジェクトの一環として、特定の研究チームによってデザインされた可能性があります。SCPA財団がSCPA-JP-00469にアクセスした際に発見された数々のデザイン文書には、SCPA-JP-00469によって引き起こされた損害を防ぐため、限定的な設置場所でのSCPA-JP-00469の使用を規定する構想も記載されていたことが確認されています。また、SCPA-JP-00469は、一種の土着信仰と関係があるとする説も存在しています。SCPA-JP-00469は地元民によって従属物として崇拝され、特殊な儀式に供せられていたらしい。それらの信念について、SCPA財団内部での調査では、SCPA-JP-00469が略奪され、破壊行為を受けたと書かれた活字新聞記事が何点か発見されたことがあるが、それ以上の情報は得られなかりました。

SCPA財団は、SCPA-JP-00469の異常性を正確に把握することに成功し、それゆえ、SCPA-JP-00469を安全に保管することができるようになった。SCPA-JP-00469は、SCPA財団によって取り決めが作られ、それにもとづいて専門チームによってドキュメント化された。SCPA-JP-00469の脅威に対応するために、SCPA財団はSCPA-JP-00469と同様の既知の脅威に対抗する作戦を開発することに成功した。

補遺:

SCPA財団内部でSCPA-JP-00469に関する研究は継続して行われており、現在までにSCPA財団内部でSCPA-JP-00469に関する多数の研究論文が発表された。SCPA-JP-00469によって引き起こされた異常な出来事の原因は、まだ有効な解決案が存在しない。

SCPA-JP-00469の観察から、SCPA財団はSCPA-JP-00469を対象とする新しい評価試験を導入した。SCPA財団は、SCPA-JP-00469を触った人物の意識に優れたリアルタイム性と正確性を持つ高精度のテストツール開発に成功し、SCPA-JP-00469に起因する深い精神的傷害を避けることができた。SCPA-JP-00469を触ることのみで、人物がテスト題材に含まれている全ての質問に答えられる可能性があるため、SCPA財団内部ではSCPA-JP-00469の信頼性を向上させる試みが継続的に行われています。

注意事項:
SCPA財団の職員は、SCPA-JP-00469の収容や調査にあたっては、これまでの経験を生かした専門家のみに限定される。SCPA-JP-00469には、側近を操り、職員の状況に潜み、襲撃をする可能性があるため、常に周囲に注意を払い、警戒態勢を保つことが重要となる。また、SCPA財団職員がSCPA-JP-00469に対して使用する武器は、破壊能力の高い爆弾や化学兵器等、危険度が極めて高いため、扱いには万全の注意が必要です。SCPA財団職員は、軍事訓練を済ませ、厳格に取り扱いに従うことを求める。また、職員がSCPA-JP-00469に遭遇して感じた異常な反応は、即座に医療チームに報告しなければならない。

記録番号:
SCPA-JP-00469

報告者:
SCPA財団東アジア-太平洋品質管理主任　山口剛

承認者:
SCPA財団日本支部長　鈴木隆治